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トリプルウィッチングとは?市場の変動に注意

トリプルウィッチングとは?市場の変動に注意

トリプルウィッチング(Triple Witching)とは、米国市場において個別株オプション・株価指数先物・株価指数オプションの3つのデリバティブ商品が同日に決済期日を迎えることを指します。この日は投資家が期限切れのポジションをクローズ、ロールアウト、または相殺するため、特に取引の最後の1時間に取引活動が急増する傾向があり、市場のボラティリティが高まることが特徴です。トリプルウィッチングは通常、3月、6月、9月、12月の第3金曜日に発生します。2024: 3月15日 / 6月21日 / 9月20日 / 12月20日2025: 3月21日 / 6月20日 / 9月19日 / 12月19日2026: 3月20日 / 6月19日 / 9月18日 / 12月18日クアドラプルウィッチングとはまた、トリプルウィッチングに加えてもう1つ個別株先物の満期が重なり、4つの金融商品が同日に決済期日を迎える現象をクアドラプルウィッチング(Quadruple Witching)といいます。この日もトリプルウィッチングと同様に、3月、6月、9月、12月の第三金曜日に訪れます。ただし、個別株先物は2002年11月から2020年9月まではシカゴ取引所で取引されていましたが、現在は米国で取引されていません。トリプルウィッチングは強気か弱気か歴史的に見ると、トリプルウィッチングの日は市場にとって「上昇」の日でも「下降」の日でもなく、市場の方向性を予測するのが非常に難しい日です。取引量と流動性が増える傾向があるため、一部の投資家は短期的な取引チャンスとして捉えることがありますが、多くの投資家はこの日の動きを基に来週以降の市場動向を読み解くことを避ける傾向があります。また、重要な経済指標の発表やFOMCの政策決定など、より広範なマクロ経済イベントが重なると、市場に大きな動きを引き起こす可能性があることに注意することが重要です。

【米国市場サマリー】CPIが予想を下回りインフレ減速が明確に、株式市場は大幅上昇

【米国市場サマリー】CPIが予想を下回りインフレ減速が明確に、株式市場は大幅上昇

先週は、注目のCPIが予想を下回る結果だったことを受け、利下げ期待が高まり株式市場は大幅上昇となりました。S&P500やNASDAQは連日最高値を更新しています。生産者物価指数(PPI)なども予想を下回っているので、インフレ減速傾向は見えていますが、FOMC後にFRBからは年内の利下げは1回という見通し(これまでは3回の見通し)が出て、市場からはやや保守的に受け取られました。為替は、CPI結果とFOMC後の利下げ見通しで乱高下したことに加え、日銀の金融政策決定会合で国債買入れ減額の具体的計画が出なかったことが材料となり一時的にドル円が158円台まで円安に進みました。先週のマーケット米国株式市場:CPI結果でインフレ減速が見え、株式市場は全体的に上昇6月10日(月) S&P500とNASDAQが過去最高値を更新しました。Nvidiaが0.7%上昇し、10対1の株式分割を実施したことが寄与しました。同社はダウ工業株30種への採用観測が浮上しました。Appleは年次開発者会議初日に1.9%下落し、投資家は同社のAI分野での取り組みに注目しました。6月11日(火) 前日に続きS&P500とNASDAQが最高値を更新しました。Appleが音声アシスタント「Siri」に生成AI技術「アップルインテリジェンス」を導入すると発表し、株価が7.3%上昇しました。S&P情報技術セクターも1.7%上昇し、最高値を記録しました。6月12日(水) S&P500とNASDAQは3日連続で終値での最高値を更新しました。5月のCPIが市場予想を下回り、FRBが年内の利下げを1回のみと予想したことが材料視されました。Oracleは四半期決算が好調で13.3%急伸し、Appleも2.9%上昇しました。6月13日(木) 市場は4日連続でS&P500とNASDAQが終値での最高値を更新しました。新規失業保険週間申請件数の増加と5月の卸売物価指数(PPI)の予想外の下落が早期利下げへの期待を高めました。半導体大手Broadcomは、AI関連半導体の通期売上高見通しを上方修正し、株式分割を発表したことで12.3%急伸しました。6月14日(金) NASDAQは5営業日連続で終値ベースの最高値を更新しましたが、S&P500とダウ工業株30種は小幅安となりました。Adobeは売上高見通しを上方修正し、14.5%上昇しました。情報技術セクターが0.5%上昇し、終値ベースの最高値を更新しました。結果として、先週からの利下げ期待による株高がCPI結果でより加速したことに加え、個別銘柄でもテック企業の好調な決算結果やAppleのAI周りでのニュースが好材料となり、グロース株中心に大幅な上昇となった1週間でした。先週の主要決算サマリーは以下記事からもご覧になれます。為替市場:日米の金融政策で乱高下為替は、米国のCPIの下振れ結果で円安に動くも、FOMC結果で年内利下げ回数が1回と見通されたことで反発しました。日銀の金融政策決定会合でも、国債買入れの減額方針は示されたものの、具体的な計画が出なかったことで、一時的に円安が進みました。1週間で見ると、やや円安で終えています。今週のマーケット:実体経済周りの指標発表あり今週(2024/6/17-6/21)は、先週に比べるとイベントが少なく、実体経済周りの指標発表のある1週間になります。インフレ減速は望まれる一方、実体経済の減速もやや警戒されているので、予想を下回る減速傾向が出ないかが要注目になります。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

【決算サマリー】ブロードコム / アドビ (Broadcom / Adobe)

【決算サマリー】ブロードコム / アドビ (Broadcom / Adobe)

本記事では、ブロードコム(Broadcom)、アドビ(Adobe)の決算サマリーをお届けします。6/12公表のBroadcomの決算と6/13公表のAdobe決算はともに予想を上回る内容で、特にAI関連の事業進捗が市場から高く評価され、決算後に株価は急上昇しています。ブロードコム(Broadcom)Broadcomは第2四半期の決算でアナリストの予想を上回る結果を発表しました。同時に10対1の株式分割を発表し、7月15日から分割調整後の取引を開始する予定です。このニュースを受けて、株価は発表後の時間外取引で約10%上昇しました。第2四半期の結果として、調整後1株当たり利益(EPS)は$10.96で、予想の$10.84を上回りました。売上高は$124.9億で、予想の$120.3億を上回りました。Broadcomは2024年度の売上高を約$510億と見込んでおり、これは以前の予測を上回り、市場予想の$504.2億をわずかに上回ります。BroadcomはAIブームの恩恵を受けており、同社のデバイスはテック業界で注目されているAIアプリケーションを実行できます。四半期中に$31億の売上がAI製品からの収益として報告されました。例えば、BroadcomはGoogleと協力しており、Googleは部分的に独自のAIチップであるTPUを設計しています。BroadcomのCEOであるホック・タン氏は、ハイパースケールの顧客がクラスターの性能をスケールアップするための投資を加速させていると述べ、同社が次世代のカスタムAIアクセラレーターをハイパースケールの顧客に提供する契約を獲得したことを明らかにしました。さらに、昨年69億ドルで買収した企業ソフトウェア会社VMwareからの収益も、売上の成長と年間予測に寄与しています。四半期の売上高は前年同期比で43%増加しましたが、VMwareの売上を除くと12%の増加にとどまりました。アドビ(Adobe)Adobeの株価は木曜日の時間外取引で17%上昇しました。同社は予想を上回る利益と売上を報告し、通年のガイダンスを引き上げました。Adobeの調整後の1株当たり利益(EPS)は$4.48で、予想の$4.39を上回り、売上は$53.1億で予想の$52.9億を上回りました。2024年度の通年予測では、調整後のEPSを$18.00から$18.20、売上を$214億から$215億としました。これは、アナリスト予想の$18.02と$214.6億を上回るものです。また、デジタルメディア事業の年間定期収益(ARR)は$4.87億で、予想の$4.37億を超えました。Adobeは最近、Fireflyという生成AIモデルを提供し、これがブランドガイドラインに従った画像コンテンツを生成するサービスとして利用可能になったことを発表しました。Adobeのデジタルメディア事業の社長であるDavid Wadhwaniは、Firefly機能の採用とその早期収益化に満足していると述べました。Creative Cloudの利用者がFirefly機能を追加利用するためにプランをアップグレードしていると報告されています。

【徹底解説】インド株式の基礎知識と投資家が注目すべきポイント

【徹底解説】インド株式の基礎知識と投資家が注目すべきポイント

本記事では、世界で最も急速に成長している市場の一つであるインド株式市場の魅力やリスクについて詳しく解説します。目次インド経済の成長要因政府の製造業振興とデジタル化推進地政学的背景:製造拠点としての台頭人口統計上の優位性インド株式のリスク雇用創出の課題政治リスク割高なバリュエーションインドの代表的な株価指数であるSENSEX指数は過去5年間で約2倍弱に成長し、米国を代表する株価指数であるS&P500指数を上回る上昇率となっています。さらに、1月には上場株の時価総額が香港を抜き、世界4位に躍進しました。インド経済の成長要因近年のインドは大規模なインフラ投資の追い風を受け、さらには経済安全保障の観点から欧米を中心に中国市場の有望な代替投資先としての期待も高まっており、成長の勢いを加速させています。政府の製造業振興とデジタル化推進2014年に首相に就任したモディ首相の下で、インドはより多くの製造業を国内に誘致するため、「Make in India」を掲げ、規制の負担を緩和し、道路やその他のインフラに投資し、税制優遇措置や還付金を提供してきました。デジタルインフラの構築についても政府が主導権を握っており、サプライチェーンのデジタル化が功を奏し、インドは世界銀行の物流パフォーマンス指数で2018年から2023年の間に6位上昇しました。これにより、多くの企業がインドに注目し、投資を拡大しています。地政学的背景:製造拠点としての台頭新型コロナウイルス感染症によって生じたグローバルでのサプライチェーンの混乱は、多くの企業の中国依存を明らかにしました。また2022年2月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まり、ロシアからの企業の撤退が相次ぎ、多くの企業が中国やロシア以外での製品生産を決定する中で、世界的に競争力のある拠点としてインドに製造拠点を設ける動きが本格化しています。たとえば、Appleは2022年よりインドでのiPhoneの生産を拡大しており、関係者によると現在ではiPhoneの7台に約1台、最大約14%をインドで生産しています。また、2023年6月に米国の半導体大手マイクロン・テクノロジーの工場建設発表が呼び水となり、半導体製造に絡む企業が集結しつつあります。日本企業からもルネサスエレクトロニクスが2024年1月に、インドに現地企業と合弁で半導体の組み立てや検査を手掛ける工場を建設すると発表しました。人口統計上の優位性インドは人口14億人を超え、中国を抜いて世界で最も人口の多い国となっていますが、歴史的に新興市場の成功を支えてきた「若者人口の多さ」が特徴です。人口の中央値は28歳で中国や米国の39歳と比べて非常に若く、ミレニアル世代とZ世代が2030年までにインドの人口の50%以上を占めることが予想されています。豊富な労働力は、サービスや製造業の分野での短期的な成長目標を達成するだけでなく、消費者支出の成長に寄与します。これは、世界中で商品需要が冷え込み、製造業が低迷する中、投資家が注目している点で、国際通貨基金(IMF)は2025年にも名目GDPでインドが日本を追い抜くと予想しています。インド株式のリスクインドはマクロ経済の安定性で際立っており、その中長期的な成長の可能性は、外国資本の誘致、サプライチェーンの再編、地政学的立場、人口動態などによって支えられています。一方で、インド株式投資にはリスクも存在します。雇用創出の課題インドは人口統計上の優位性がある一方で、労働力参加率は40%半ばと世界平均の65%を大きく下回っています。雇用創出が生産年齢人口の増加に追いついていないことが大きな原因ですが、女性、特に既婚女性の労働力参加をあまり支持しない文化も原因の1つとなっています。インド女性の労働力参加率は2000年の31%から2022年には24%に低下しました。また、労働力の約半数は農業に従事しており、労働者一人当たりの生産量を抑制しています。多くの雇用を創出するには成長余地の大きい製造業を育成することが有効ですが、政府によるグローバル企業の誘致も現時点では大規模な雇用創出につながっておらず、今後のインド経済の持続的な高成長には製造業振興策の成功が鍵といえます。政治リスクインドは世界最大の民主主義国であり、2024年には地方選挙、国会議員選挙、議会選挙が予定されており、政治的な不安定さや政策変更が経済に影響を与える可能性があります。直近では、予想外の選挙結果から株価が乱高下する場面もありました。長期的な視点で投資を行い、短期的な変動に耐えることが大切です。割高なバリュエーション米国株と同様に、インド株は予想利益の20倍強で取引されています。現在の株価はすでに同国の成長の可能性を織り込んでおり、上場株式の比較的割高なバリュエーションは一部の投資家にとって懸念材料となっています。インド株式市場は歴史的に企業の利益成長によってけん引されてきたため、企業業績の推移を把握することが重要です。ただし、ゴールドマン・サックスは今年と来年に年15%程度の利益成長を予想しており、こうした利益成長でバリュエーションは抑制されると述べています。また、選挙期間中は低迷していた外国からの投資フローが再び増加するとの期待もされています。

利下げで注目?外国債券の基礎知識と金利との関係

利下げで注目?外国債券の基礎知識と金利との関係

本記事では、外国債券投資を始めたい方に向けて、債券の基礎知識と金利との関係について解説します。目次債券とは外国債券の種類外国債券投資の利点債券と金利の関係利下げサイクルで注目される債券投資世界で利下げが本格化する2024年債券とは債券は、政府や企業が資金調達するために発行する借用証書の一種です。投資家は債券を購入することで、発行者にお金を貸し、その見返りとして定期的に利子を受け取り、満期時には元本が返済(償還)されます。外国債券の種類債券は、発行体や通貨によって区分されます。広義には「発行体」、「発行地」、「通貨」いずれかが外国の債券を外国債券とし、狭義には元本の払い込み・利子の受け取り・償還すべてが外貨で行われる債券をさします。以下は主要な外貨建債券の種類です。外貨建債券の種類公社債:国や地方公共団体、政府系機関などが発行する債券。国債、政府関係機関債など国際機関債:世界銀行(国際復興開発銀行)など国際機関が発行する債券民間債:民間企業が発行する債券。社債など外国債券投資の利点債券は「利子の支払日」や「償還日」があらかじめ決まっているため、定期的な収入を得ることができ、計画的に資金運用が可能です。また、満期まで保有すれば元本額が払い戻されるため、株式投資に比べて安全な運用ができ、他の投資と組み合わせることでポートフォリオのリスクを分散することもできます。そして、外国債券ならではのメリットとして、利回りの高さと、為替変動による差益があります。日本国債は安全性が高い一方で、長期にわたり低金利政策が続いているため、利回りが非常に低いのが現状です。外国債券は、相対的に高い利回りが期待でき、投資家にとって魅力的な選択肢となります。ただし、一般に金利の高い債券は信用リスクも高い傾向があるので、そのトレードオフを理解して選ぶ必要があります。発行体の信用リスクや健全性を図るには発行体の「格付け」が参考になります。格付けは、格付機関が発行体の債務支払能力を評価し、信用力を示したもので、格付けが高い発行体ほど債務不履行に陥る可能性は少なくなります。また、債券購入後に円安が進行すると、利子や償還金、売却益を受け取る時に為替差益(為替レートの変動によって生じる利益)を得ることができます。逆に、円高が進行した場合には損失が発生する可能性もあるため、適切なリスク管理が求められます。債券と金利の関係債券価格と金利は逆の動きをする「逆相関」と呼ばれる性質を持っています。金利が上がると、新しく発行される債券の利率が高くなるため、既存の債券の利率が相対的に低くなり、既存の債券の価格は下がります。一方で、金利が下がると、新しく発行される債券の利率が低くなるため、既存の債券の利率が相対的に高くなり、債券価格は上がります。利下げサイクルで注目される債券投資利下げサイクルでは債券価格が上昇するほか、中央銀行が金利を低く保つため、債券の利回りが安定します。過去の市場変動をふりかえると、政策金利が利下げに転換するような局面では、景気減速による企業業績の悪化から株式やハイイールド債等のリスク資産は軟調に推移し、国債などの高格付けの債券はパフォーマンスが好調になる傾向があります。具体的には、ITバブルが崩壊した2000年5月末から2003年6月末にかけて米政策金利は6%超の水準から1%台まで引き下げられ、この間に米国株式は28.2%下落したのに対して、米国債は35.6%上昇しました。またリーマンショックの2006年6月末から2008年12月末にかけて、米政策金利は5%台から0%近辺に引き下げら、この間に米国株式は25.1%下落し、米国債は29.5%上昇しました。世界で利下げが本格化する2024年主要中央銀行のなかでは、3月にスイス中銀、5月にスウェーデン中銀、6月5日にカナダ中銀が、それぞれ利下げを実施しました。欧州中央銀行(ECB)は、6月6日の理事会で、中銀預金金利を4.0%から3.75%へと0.25%ポイント引き下げる決定を行いました。米国では、今年に入ってからの物価指数が比較的高い水準で推移していたことから利下げ期待はやや後退していますが、米連邦準備制度理事会(FRB)も2024年後半に利下げに踏み切る可能性があると期待されています。

【決算サマリー】ドキュサイン / オラクル (DocuSign / Oracle)

【決算サマリー】ドキュサイン / オラクル (DocuSign / Oracle)

本記事では、ドキュサイン(DocuSign)、オラクル(Oracle)の決算サマリーをお届けします。6/6に公表されたDocuSignの決算は予想を上回ったものの成長への不安感から株価は下落、一方6/11公表のOracle決算は予想を下回ったもののGoogleやMicrosoftとの提携発表で株価は上昇と、両社の動きは対照的でした。ドキュサイン(DocuSign)DocuSignは、4月の四半期決算で市場予想を上回る収益を発表し、通年のガイダンスを引き上げました。CEOのアラン・タイゲセンは、同社が「転換点」に達したと述べています。それにもかかわらず、DocuSignの株価は公表後に6%下落しました。デジタル署名および契約管理ソフトウェアのプロバイダーであるDocuSignは、最新の四半期で7億960万ドルの売上を報告し、前年同期比で7%増加しました。この結果は、同社のガイダンス範囲である7億400万ドルから7億800万ドルを上回りました。サブスクリプション売上は6億9,150万ドルで、前年比8%増加し、市場のコンセンサスである6億8,800万ドルを上回りました。調整後の1株当たり利益(EPS)は82セントで、予想の79セントを上回りました。タイゲセンCEOは、DocuSignが「転換点」に達し、最終的には二桁の収益成長に戻る準備が整っていると述べました。パンデミック中には多くのオフィスが閉鎖され、同社のビジネスは急成長しましたが、世界がより通常の業務環境に戻るとともに成長が鈍化しました。2025年1月に終了する会計年度について、DocuSignは売上予想をわずかに引き上げ、29.2億ドルから29.3億ドルを予想しています。さらに、同社は新たに10億ドルの自社株買い戻しを発表しました。これは、既存の買い戻しプログラムで残っている1億4,000万ドルに加えてのものです。これらを合わせると、DocuSignの発行済株式数の約10%に相当します。同社は4月の四半期で1億5,000万ドルの株式を買い戻しました。オラクル(Oracle)Oracleの株価は、GoogleおよびOpenAIとのクラウド契約発表後、11%急上昇しましたが、第4四半期の業績は市場の予想を下回りました。調整後の1株当たり利益(EPS)は1.63ドルで予想の1.65ドルを下回り、売上高は142.9億ドルで予想の145.5億ドルを下回りました。前年同期比で売上高は3%増加しましたが、純利益は31.4億ドル(1株当たり1.11ドル)と前年同期の33.2億ドル(1株当たり1.19ドル)から減少しました。クラウドサービスとライセンスサポート部門の売上は102.3億ドルで、前年同期比9%増加しましたが、予想の102.9億ドルを下回りました。クラウドインフラストラクチャの売上は20億ドルで、前年同期比42%増加しましたが、前四半期の49%成長から減速しました。Oracleは第1四半期の調整後EPSを1.31ドルから1.35ドル、売上高成長率を5%から7%と予想しており、アナリスト予想の調整後EPS1.32ドル、売上高133.9億ドルとほぼ一致しています。OracleはGoogleクラウド上でデータベース提供を11月から開始する予定で、MicrosoftのAzureクラウドでも利用可能になる予定です。Oracleの共同創業者で会長のラリー・エリソン氏は、AWS(Amazon Web Services)とも同様の協力関係を望んでいると述べました。Oracleはまた、MicrosoftおよびOpenAIと提携して補完的なコンピューティング能力を提供することも発表しました。OracleのクラウドインフラストラクチャはOpenAIのAIモデルのトレーニングに使用される予定です。しかし、OpenAIは引き続きMicrosoftのAzure AIプラットフォームを使用してフロンティアモデルの事前トレーニングを行い、Microsoftとの戦略的なパートナーシップは変わらないとしています。OracleのCEOであるサフラ・カッツ氏は、クラウドキャパシティの拡大に取り組んでいると述べ、同社が世界最大級のデータセンターを建設中であると強調しました。さらに、OracleはAzureリージョンを5カ所追加し、合計15カ所で利用可能にしました。Oracleはまた、サプライチェーンと人事のためのFusionクラウドアプリケーションに生成AI機能を追加することを発表しました。

【アドビ決算みどころ】株価V字回復なるか、AI関連の収益化見通しが鍵(Adobe)

【アドビ決算みどころ】株価V字回復なるか、AI関連の収益化見通しが鍵(Adobe)

本記事では、アドビ(ADBE)の2023年12月-24年2月期の決算を振り返り、6月13日に控える2024年3-5月期決算の見どころを解説します。前期の振り返り:過去最高収益も売上予想低迷で株価下落3月14日に発表された2023年12月-24年2月期決算では、売上高が前年比11%増、EPSは同18%増と市場予想を上回る結果となりました。しかし、24年2-4月期の売上高見通しには若干届かなかったことを受けて、時間外取引で株価が最大11%下落しました。営業利益については前年比43%減。英国の規制当局が競争上の懸念を指摘したため、四半期中にデザインソフトウェア企業「Figma」の巨額買収を断念し、契約解約金として10億ドルを支払ったためです。この影響がなければ前年比で20%増でした。売上高:$518億(予想:$514億)EPS:$4.48(予想:$4.38) アナリストらはデジタルメディア部門の新規の年間経常収益(ARR)に注目しており、24年2-4月期の売上高見通しが予想を下回った結果について、今年度の新規ARRのアップサイドが限定的であると受け止められました。ARRはサブスクリプション(継続課金型)サービスの成長指標とみなされています。アドビは近年、AI 搭載製品を拡充しユーザーエクスペリエンス向上させることに注力しています。しかし、より手頃な価格で同様のサービスを提供するCanvaやFigma、AI に重点を置いた新興スタートアップなどとの競争に直面しており、AI機能からどの程度収益を上げることができるかが懸念されています。一部のアナリストは「アドビはこれまで企業としての高い競争優位性を維持してきたが、AI はこうした競争障壁の多くを崩し、時間の経過とともに競争圧力が高まっている」と指摘しています。その他、新たに250億ドルの自社株買いプログラムも発表されました。3-5月期の注目点:デジタルメディア部門のARRの成長見通し2024年3-5月期のアドビの「売上高予想は$529億、EPS予想は$4.39」となっていますが、アナリストらは予想を上回る決算を見込んでいます。平均目標株価は$614です。注目は引き続き、デジタルメディア部門の新規ARRの成長見通しです。特に下半期については、過去2年間におけるCreative Cloudの値上げ実施の成果に加えて、現在ベータ版であるさまざまなAI搭載製品がリリースされることで収益化が開始し、ARRの成長に貢献すると想定されています。3月26-28日の「Adobe Summit 2024」カンファレンスでは、生成AI時代の顧客体験管理(CXM)の未来像が掲げられ、企業向けAI機能が披露されました。プレビュー公開された機能のうちマーケティングプラットフォーム向けの「Adobe Experience Platform AI Assistant」は、6月6日に一般公開されました。さらに、Microsoftとの連携を拡大を発表。Adobe Experience Cloudの顧客体験インサイトや同社の画像生成AI「Adobe Firefly」を「Microsoft 365」と統合することで、WordやTeamsなどのアプリケーションにおけるコンテンツ制作や承認管理など、デジタルマーケティングに関する作業を円滑化することが狙いとされています。また4月15日には、新たに動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」に生成AIビデオツールを2024年後半に搭載することが発表されました。特に、OpenAIのSoraやPika Labs、Runawayのサードパーティー生成AIモデルをPremiere Proから直接アクセスできるようになることが大きく注目を集めています。

【米国市場サマリー】S&P500とNASDAQは過去最高値を更新、Nvidiaは時価総額世界2位へ

【米国市場サマリー】S&P500とNASDAQは過去最高値を更新、Nvidiaは時価総額世界2位へ

先週は、雇用関連指標が予想を下回ることでFRBの利下げ期待につながり、株式市場は全体は上昇基調となり、S&P500とNASDAQは過去最高値を更新しました。また、Nvidiaは一時的に時価総額が3兆ドルを突破し、時価総額でAppleを抜いて世界2位となりました(週末時点では3位に後退)。なお、Nvidiaは6/7に株式分割を実施したため、ブルーモでは6/13(木)から売買を再開する予定です。為替は、FRB利下げ期待で円高が進行しましたが、金曜日の雇用統計が予想を上回ったことを受けて円安に戻し、やや円高で1週間を終えました。先週のマーケット米国株式市場:雇用関連指標は強弱あるも、米国市場全体への楽観的な見通しにつながる6月3日(月) ダウ工業株30種が下落する一方、NASDAQとS&P500はプラス圏で引けました。ISM製造業景気指数の低調な結果とニューヨーク証券取引所(NYSE)の技術的な不具合が影響しました。Nvidiaは次世代AIチップ「Rubin」の発表を受けて4.9%上昇しました。6月4日(火) 米国株式市場は小幅高で引けました。予想を下回る雇用関連指標が発表され、FRBの利下げ観測が強まりました。4月の雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が3年超ぶりの低水準となり、米国債利回りが低下しました。不動産や主要消費財が上昇する一方で、素材やエネルギーセクターは下げが目立ちました。6月5日(水) 株式市場は続伸し、S&P500とNASDAQが過去最高値を更新しました。ADPが発表した5月の全米雇用報告で、民間部門雇用者数が予想を下回り、FRBの利下げ期待が高まりました。NvidiaやTSMCが上昇し、Nvidiaの時価総額が3兆ドルを突破しました。6月6日(木) S&P500とNASDAQは小反落しました。雇用統計の発表を控えて、前日の過去最高値から後退しました。ダウ工業株30種は小幅続伸しました。Nvidiaは約1.2%下落し、時価総額で再び3位に後退しました。6月7日(金) 株式市場は小幅安で引けました。予想以上に強い雇用統計が発表され、FRBの利下げが急がれないとの懸念が広がりました。非農業部門雇用者数が予想を大きく上回り、賃金の伸びも再加速しました。一方、米国経済の健全性はプラス要因ともなり、S&P500は間もなく切り返し、取引時間中の最高値を更新する場面もありました。Nvidiaは続落し、時価総額が3兆ドルを再び下回りました。結果として、週前半の雇用関連指標は予想を下回る一方、金曜の雇用統計は予想を上回り、強弱が混じる展開となりました。予想を上回った雇用統計は、直近のGDP等の弱さで景気後退が懸念されていた米国経済に対するプラスの面もあり、利下げ期待は後退させつつも、株式市場の大きな下落には繋がりませんでした。先週の主要決算サマリーは以下記事からもご覧になれます。為替市場:雇用関連指標の影響で揺れるも、週間ではやや円高為替は、雇用関連指標によるFRB利下げ期待に応じて円高進行と円安への揺り戻しが起き、週間ではやや円高で終わっています。今週のマーケット:日米の金融政策会合があり、米国では最注目のCPIが公表予定今週(2024/6/10-6/14)は、米国金融政策に大きな影響を与える消費者物価指数(CPI)の公表があり、その後FOMC(FRBの金融政策決定会合)が控えています。日本でも14日に日銀の金融政策決定会合の発表があり、株式市場・為替ともに大きなイベントのある1週間です。主要企業では、半導体大手のBroadcomや、クリエイティブソフトのAdobeが決算を控えています。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

【ブロードコム決算みどころ】AI需要の恩恵を受けるか、データセンター向けネットワーク製品の成長に注目(Broadcom)

【ブロードコム決算みどころ】AI需要の恩恵を受けるか、データセンター向けネットワーク製品の成長に注目(Broadcom)

本記事では、半導体大手ブロードコム(AVGO)の2023年11月-24年1月期の決算を振り返り、6月12日に控える2024年2-4月期決算の見どころを解説します。前期の振り返り:予想を上回る収益もAI需要が限られ株価下落3月7日に発表された2023年11月-24年1月期決算では、売上高が前年比34%増、EPSは同6.4%増と市場予想を上回る結果となりました。しかし、半導体部門の成長が4%増と市場予想を下回り、AI需要による業績の伸びが期待ほどではなかったと受け止められ、時間外取引で株価が3%下落しました。売上高:$119.6億(予想:$117.9億)EPS:$10.99(予想:$10.4) セグメント別では、ソフトウェア部門が2023年11月に買収したソフトウェアプロバイダーVMwareの売上が寄与し、売上高前年比2.5倍と成長を大きく牽引しました。半導体部門については、AIデータセンター向けのネットワーク製品やAI演算用チップへの需要が急増する一方で、その他の半導体ビジネス(スマートフォン、通信、産業用半導体)は低調であり、AI向けの成長がこれらを補うような形となりました。また、2024年度の同社の半導体売上高に占めるAI向け割合の見通しが従来の25%から35%に引き上げられました。2-4月期の注目点:半導体部門の成長とAI需要の持続可能性2024年2-4月期のブロードコムの「売上高予想は$120.5億、EPS予想は$10.85」となっていますが、ネットワーク半導体市場におけるAI需要とブロードコムのAI演算用カスタムチップ(ASIC)設計の成功から、アナリストらは予想を上回る決算を期待しています。平均目標株価は$1563です。半導体部門を支えるネットワーク製品とAI演算用チップ開発直近の決算において、Alphabet、Meta Platforms、Microsoftなどのブロードコムの大口顧客が軒並みAI競争で設備投資額が過去最高に達したと発表されたため、ブロードコム半導体部門の売上成長に市場の関心が集まっています。特に2023年11月-24年1月期の半導体部門の売上高の半分近くを占めるネットワーキング製品については、直近の決算でエヌビディアのデータセンター部門売上高が過去最高を記録し、エヌビディアの一人勝ちなのかどうかが焦点となりそうです。5月30日には、エヌビディアの優位性を打ち破るための取り組みとして、ブロードコム、AMD、Google、Meta Platforms、およびMicrosoftらがAIデータセンターのネットワークに関する新たな業界標準を開発したとの発表がありました。AI ASICチップについては、AlphabetとMeta Platformsの2社だけで今年のブロードコムのAI ASICチップの収益は90億ドル以上の増加が予想されており、さらに3番目のAI ASIC顧客であるBytedance/TikTokからの需要の増加も予想されています。ソフトウェア部門も堅調な成長が期待ソフトウェア部門については、ブロードコム経営陣はVMwareの四半期売上高が今年度を通じて2桁の成長が続くと見込んでいます。2024年2月中旬から4月上旬にかけてVMwareのソフトウエア製品群を利用している全ての顧客に対し、売り切りの永久ライセンスの販売を終了し、サブスクリプションベースのライセンスへの移行が進められました。ただし、この契約改変については苦言も多く、EUの独占禁止規制当局からブロードコムに問い合わせが入る事態もありました。

【決算サマリー】クラウドストライク / ヒューレッド・パッカード・エンタープライズ (CrowdStrike / HPE)

【決算サマリー】クラウドストライク / ヒューレッド・パッカード・エンタープライズ (CrowdStrike / HPE)

本記事では、今週決算のあったクラウドストライク(CrowdStrike)、ヒューレッド・パッカード・エンタープライズ(HPE)の決算サマリーをお届けします。日本時間の6月5日早朝に公表された両社決算は予想を上回る好調なもので、時間外取引で株価は大きく上昇しています。特に、HPEの株価は17%もの上昇を見せました。クラウドストライク(CrowdStrike)CrowdStrikeは、第2四半期の収益が市場予測を上回る見通しを発表しました。これは、人工知能(AI)を利用したサイバー攻撃が増加する中で、サイバーセキュリティ需要が強いことに支えられています。同社の株価は、発表後の時間外取引で6.5%上昇しました。第1四半期(4月30日終了)の収益は9億2100万ドルで、アナリスト予想の9億470万ドルを上回りました。調整後の1株当たり利益は93セントで、予想の89セントを超えました。企業が増加するAI駆動のサイバー攻撃から守るためにサイバーセキュリティ投資を強化している中、CrowdStrikeは統合セキュリティサービスプラットフォームを提供しています。また、5月にはAmazonのAWSやGoogle Cloudとのパートナーシップを拡大し、これらのクラウドサービス内でのセキュリティソリューションの統合を進めました。第2四半期(7月31日終了)の収益予測は、9億5830万ドルから9億6120万ドルで、アナリスト予想の9億5440万ドルを上回ります。調整後の1株当たり利益(EPS)は98セントから99セントと予測されており、アナリスト予想の91セントを上回ります。また、2025年度の通年予測も引き上げられ、収益は39億8000万ドルから40億1000万ドル(以前の予測は39億2000万ドルから39億9000万ドル)と見込まれています。調整後の1株当たり利益は3.93ドルから4.03ドル(以前の予測は3.77ドルから3.97ドル)と予測されています。競合のPalo Alto Networksは、5月に第4四半期の請求額が予想とほぼ一致する見通しを発表し、単一プラットフォームへのサービス統合の試みが短期的に影響を及ぼしていることを示しました。ヒューレッド・パッカード・エンタープライズ(HPE)HPEは、人工知能(AI)向けサーバーの販売が急増し、アナリスト予想を上回る収益を報告しました。これにより株価は時間外取引で17%上昇しました。第2四半期の売上は3.3%増の72億ドルで、ウォール街の予測である前年比2%減の68.2億ドルを大きく上回りました。調整後の1株当たり利益(EPS)は42セントで、アナリスト予想の39セントを超えました。HPEのサーバー事業が特に好調で、売上は38.7億ドルに達し、アナリスト予想の34.5億ドルを上回りました。AI向けシステムの売上は第1四半期から倍増し、9億ドル以上となりました。CEOのアントニオ・ネリ氏は、Nvidia社の高性能半導体の需要増と供給改善がAIシステムの売上増加に寄与したと述べました。HPEの株価は、ニューヨーク市場で17.60ドルで終了した後、延長取引で20.90ドルまで上昇しました。同業他社のDell TechnologiesやSuper Micro ComputerがAIサーバー事業で大幅な株価上昇を見せている中、HPEの株価は年初来でわずか3.7%の上昇にとどまっていました。ネリ氏は、HPEのAIサーバー事業について「市場はこれに目を覚ますだろう。今日の発表を受けて、さらに理解が深まるはずだ」と述べました。HPEのAIシステムの現在のバックログは31億ドルに達したと、CFOのマリー・マイヤーズ氏は決算後の電話会議で述べました。先週、DellはAIサーバーのバックログが38億ドルに達したと発表しました。第3四半期の売上は74億ドルから78億ドルと予測され、アナリスト予想の74.5億ドルを上回る見通しです。調整後の1株当たり利益(EPS)は43セントから48セントと予測され、アナリスト予想の46セントを上回る見込みです。通年では、HPEは売上見通しを前回予測の0%-2%成長から、1%-3%成長に引き上げました。調整後の1株当たり利益(EPS)は、2月の予測である1.87ドルから1.90ドルに引き上げられました。一方、HPEのインテリジェントエッジ部門(ネットワーキング事業を含む)は、第2四半期に10.9億ドルの売上を報告しましたが、アナリスト予想の12.5億ドルを下回りました。HPEは1月にジュニパーネットワークス社を140億ドルで買収することに合意しており、これによりネットワーキング事業の強化を図っています。ネリ氏は、年内に顧客需要の改善を見込んでいると述べました。

【米国市場サマリー】テック銘柄の決算不調でNASDAQは大きく下落、インフレはやや減速

【米国市場サマリー】テック銘柄の決算不調でNASDAQは大きく下落、インフレはやや減速

先週は、セールスフォースやデルの決算が不調だったことに加え、米国債利回りも上昇したので、NASDAQは大きく下落しました。一方、金曜日に公表されたPCEではインフレ緩和が見えたこともあり、市場は最後に反発して1週間を終えています。為替は、米国債利回り上昇を受け、やや円安が進行しています。先週のマーケット米国株式市場:決算不調でNASDAQは下落するが、インフレ懸念がやや和らいで反発5月27日(月) メモリアルデーのため市場休場5月28日(火) NASDAQ総合指数は史上初めて17,000を突破し、Nvidiaの株価が7%上昇したことが主要な要因となりました。他の半導体株も軒並み上昇し、フィラデルフィア半導体指数は1.9%上昇しました。情報技術セクターが上げを主導する一方で、ヘルスケアと工業セクターは下落しました。5月29日(水) 米国株式市場は下落し、特に公益事業株が大きく下げました。米国債の利回りが上昇し続け、株式市場に圧力をかけました。FRBの利下げ見通しが後退し、年内の利下げは11月か12月に1回のみと予測されています。個別銘柄では、アメリカン航空が第2四半期の利益見通しを引き下げ、株価が13.5%下落しました。5月30日(木) 市場は続落しました。NASDAQ総合指数は1%以上下落し、セールスフォースの業績予想が市場予想に届かなかったため、株価は19.7%の大幅安となりました。この日発表された第1四半期のGDP改定値は年率換算で前期比1.3%増となり、速報値の1.6%増から下方修正されました。個別銘柄では、HPが四半期売上高予想を上回り17%急伸しました。5月31日(金) ダウ工業株30種とS&P500は上昇して取引を終えました。ダウは1.51%上昇し、昨年11月以来最大の上昇率を記録しました。エネルギーセクターが2.5%上昇する一方で、情報技術セクターは下落しました。4月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.7%上昇し、コアPCE価格指数は前年比2.8%上昇しましたが、個人消費支出の増加は鈍化しました。個別銘柄では、デル・テクノロジーズが利益見通しを下方修正したことで17.9%急落しました。結果として、週間比では6週間ぶりにS&P500とNASDAQが下落して終わりました。一部テック銘柄の決算不調がグロース市場を引き下げ、Nvidiaをはじめとするテック上位6銘柄との差が広がる形になりました。S&P500に占める上位6銘柄の比率は30%と歴史的な高水準となっています。先週の主要決算サマリーは以下記事からもご覧になれます。為替市場:米国債利回り上昇もあり、やや円安へ為替は、入札不調による米国債の利回り上昇を受け、日米金利差が広がったことからやや円安に振れて1週間を終えました。財務省の為替介入実績が公表され、過去最大となる9.7兆円規模の介入が行われていたことが明らかになりました。今週のマーケット:週後半の雇用統計に注目今週(2024/6/3-6/7)は、週後半に物価を占う雇用統計(失業率等)の公表があり、今後の利下げ動向への影響が予想されます。CrowdstrikeやDocusignといった銘柄決算も、NASDAQの反発上昇に影響するので注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

【徹底解説】FRBとFOMCの基礎知識と投資家が注目すべきポイント

【徹底解説】FRBとFOMCの基礎知識と投資家が注目すべきポイント

FRBの動向は金融市場に大きな影響を与え、FOMCの発表内容を理解することは投資判断において重要な材料となります。本記事では投資家が抑えておくべき、FRBとFOMCの役割や注目すべきポイントについて詳しく解説します。目次FRBとはFOMCとはFOMC参加者の投票権と金融政策スタンス四半期に1度公表される「経済見通し」と「ドットチャート」FRBとは米連邦準備制度理事会(FRB, The Federal Reserve Board)は米国の中央銀行に相当する組織で、1913年の連邦準備法成立により設立されました。FRBの主な役割は「雇用の最大化」と「物価の安定」で、米経済の情勢を判断し、適切な金利政策を実行することで経済の安定と成長を図ります。また、全米12地区の連邦準備銀行(地区連銀)の業務を監督する権限を付与されており、日本でいうと日本銀行と金融庁の役割をあわせ持つ組織になります。FRBは7名の理事から構成され、うち議長1名、副議長1名、金融監督担当副議長1名が含まれます。理事は大統領が任命し、上院議会の承認を得て就任します。FOMCとは連邦公開市場委員会(FOMC, Federal Open Market Committee)は、FRBが開催する米国の金融政策を決定するための会合です。FOMCは通常年に8回開催され、2024年の開催日程は以下のとおりです。2024年のFOMC開催予定1月30-31日3月19-20日4月30-5月1日6月11-12日7月30-31日9月17-18日11月6-7日12月17-18日FOMC参加者の投票権と金融政策スタンスFOMCの会合では、参加者19名(FRB理事7名と地区連銀総裁12名)のうち理事7名と地区連銀総裁5名が政策決定の投票権を持ちます。理事とニューヨーク地区連銀総裁は、常に投票権を持つ常任メンバーですが、残りの4名の地区連銀総裁は、輪番制により1年の任期となります。政策決定は多数決で決まるため、「タカ派、ハト派」と呼ばれるFOMC参加者の金融政策スタンスを把握することが重要になります。タカ派は金融引き締め寄りの政策を支持する人のことを呼び、反対にハト派は金融緩和的な政策を支持する傾向がある人のことを呼びます。2024年のFOMCで投票権を持つメンバーの政策スタンス<常任メンバー>パウエル議長:中立ジェファーソン副議長:ハト派バー金融監督担当副議長:中立ボウマン理事:タカ派ウォラー理事:中立クック理事:ハト派クグラー理事:ハト派ウィリアムズニューヨーク連銀総裁:中立<メンバー>メスタークリープランド連銀総裁:中立バーキンリッチモンド連銀総裁:中立ボスティックアトランタ連銀総裁:タカ派デイリーアトランタ連銀総裁:中立FOMCの経済見通しと「ドットチャート」FOMCの終了後には声明文が発表され、3月、6月、9月、12月の会合では「経済予想サマリー(SEP, Summaru of Economic Projections)」という経済見通し資料をあわせて発表します。これはFOMC参加者の経済予想を集計したもので、実質GDP成長率、失業率、インフレ率、政策金利の見通しの要素を含みます。これらの予測は米経済の情勢を示し、金融政策の方向性を示す重要な指標です。なかでも、米国の短期金利であるFF(フェデラルファンド)レートの水準を点として図示した、「ドットチャート」からは利上げ/利下げ幅を予測できることから市場からの注目が高くなっています。3月会合で発表されたドットチャート(出典: FOMC)例えば、3月のFOMCで示された政策金利の見通しでは年内利下げ回数は3回でしたが、ドットプロットに着目すると19人の参加者のうち約半数の9人が利下げを2回以下に留めており、FFレートの上振れと利下げ期待の後退リスクを予想できます。また、ここでFOMC参加者の政策スタンスを理解していると、それぞれのドットが誰かと考えることができ、誰がスタンスを変更すると政策決定に大きな影響があるか(利下げ見通しに慎重なタカ派姿勢が中立派のメンバーに波及すると、利下げが遠のくなど)検討をつけることもできます。FRBがどのような政策方針を示すかを市場はあらかじめ予想して、相場に織り込んでいます。この予想と実際の結果に大きな差分があると、市場が大きく動く要因となります。FRB動向について、より理解を深めたい方は以下の経済指標解説記事もぜひご覧ください。経済指標は、連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決定する際の重要な情報源であり、パウエル議長をはじめとするFRB高官は「米政策金利の次の動きはデータ次第で判断」と繰り返し発言をしています。

【決算サマリー】デル・テクノロジーズ / コストコ・ホールセール (Dell Technologies / Costco Wholesale)

【決算サマリー】デル・テクノロジーズ / コストコ・ホールセール (Dell Technologies / Costco Wholesale)

本記事では、今週決算のあったデル・テクノロジーズ(Dell Techonologies)、コストコ・ホールセール(Costco Wholesal)の決算サマリーをお届けします。日本時間の5月31日早朝に公表されたDell Technologiesの決算は期待を下回るガイダンス(今後の見通し)により、時間外取引で株価は大きく下落しています。デル・テクノロジーズ(Dell Technologies)Dell Technologiesは第1四半期の決算で、アナリスト予想を上回る収益と売上を報告しましたが、期待外れのガイダンスにより株価が急落しました。調整後の1株当たり利益(EPS)は1.27ドルで、予想の1.26ドルをわずかに上回り、売上高は222億4000万ドルで予想の216億4000万ドルを上回りました。四半期の純利益は9億5500万ドル(1株当たり1.32ドル)で、前年同期の5億7800万ドル(1株当たり0.79ドル)から増加しました。総売上高は前年同期比6%増加しました。インフラストラクチャーソリューションズグループは、年間ベースで22%増の92億ドルの売上を記録しました。特にサーバーの売上は42%増加し、55億ドルに達し、AIサーバーの需要が非常に高いことが強調されました。同社は四半期中に26億ドルのAI向けサーバー注文を記録しました。クライアントソリューションズグループ(PCおよびノートブックの売上を含む)は、年間ベースで成長がほぼ横ばいで、売上は120億ドルでした。Dellは次の四半期の予想を1株当たり1.65ドルの利益と235億ドルから245億ドルの売上とし、通年の売上予想は935億ドルから975億ドルとしています。しかし、アナリスト予想の1株当たり1.88ドルの利益と233億5000万ドルの売上を下回るガイダンスとなりました。この発表により、Dellの株価は時間外取引で最大18%下落しました。Dellの株価は2024年に入ってから二倍以上に増加しており、最新の決算発表後もその動向が注目されています。DellのCEOであるイボンヌ・マクギルは、強力なキャッシュフローとAIが新たな成長を促進していると述べました。Dellは、AI向けサーバーの主要ベンダーとしての地位を確立しつつあります。同社は5月20日から23日に開催されたDell Technologies Worldカンファレンスで、新しいAI PC、AIサーバー、オールフラッシュストレージおよびネットワークアーキテクチャを発表し、AIチップメーカーのNvidiaとの協力を拡大しました。コストコ・ホールセール(Costco Wholesale)Costcoの最新の四半期決算は、予想を上回る好調な結果を示しました。純売上高は585億2000万ドルで、予想の579億8000万ドルを上回り、調整後の1株当たり利益(EPS)は3.78ドルで、予想の3.70ドルを上回りました。CostcoのCEO、ロン・ヴァクリスは、消費者が日用品の価格に敏感になっている中で、食品や消耗品分野での競争力を強調しました。同社の同店売上高は燃料を除いて6.5%増加し、特に国際事業(8.5%増)、カナダ(7.4%増)、および米国(6%増)が成長を牽引しました。インフレが緩和する中、消費者は玩具、タイヤ、庭園用品、美容製品などの商品にも戻りつつあります。Costcoはターゲットやウォルマートのような広範な値下げを行わずに競争力を維持するとしています。プライベートブランドであるカークランドシグネチャーのいくつかのアイテムの価格を引き下げましたが、全体としては堅調な価格戦略を維持しています。ECも20.7%増加し、特に金や銀の地金、ギフトカード、家電製品が牽引しました。新しいアプリのダウンロードは32%増加し、3500万に達しました。Costcoはまた、米国とカナダでUber Groceryとの提携を拡大しました。物流事業も前年同期比28%増加し、テレビ、コンピュータ、家電製品、タイヤ、マットレスなどを提供しています。会員費は11億2000万ドルで予想通りとなり、前年同期比7.6%増加しました。Costcoは、料金の引き上げについては「いつ引き上げるか」の問題であり、「引き上げるかどうか」の問題ではないとしています。アナリストの間では、Costcoの株価が高収入層の顧客基盤と市場シェアの一貫した増加によって恩恵を受けているとの評価がされています。Oppenheimerのアナリスト、ルペシュ・パリクは、Costcoの優れたグローバルユニット成長見通し、競争力のある地位、および市場シェアの増加を促進する実績から、プレミアム評価に値すると述べています。

セクターローテーションとは?景気サイクルと株価の関係

セクターローテーションとは?景気サイクルと株価の関係

セクターローテンションとは、景気の変動に合わせて値上がりが予想される業種(セクター)に投資対象を切り替える投資戦略です。季節の変わり目に、コートをしまって半袖の服を出す「衣替え」のように、特定の株式セクターが他のセクターよりも好まれる時期があります。この切り替わりのきっかけとなるのが景気サイクル(景気循環)です。セクターローテーションの考え方は、米国では一般投資家にも浸透していますが、どの業種にいつ投資をすればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、相場の循環とセクターローテーションについて詳しく解説します。目次景気サイクルと株価の関係株式市場は景気サイクルに先駆けて動く相場の循環とセクターローテンション利下げ動向が鍵、米国市場の現在の状況は景気サイクルと株価の関係景気には波があり、好景気と不景気を繰り返して経済は成長します。この波を景気サイクルと呼び、四季のように「好況→後退→不況→回復」の4つの局面が順番に訪れて、繰り返していくと考えられています。景気の最も良い時を「景気の山」、最も悪い時を「景気の谷」と呼び、景気サイクルは、谷から次の谷までを1つの周期としています。株式市場は景気サイクルに先駆けて動く株式市場は、景気サイクルを予想して3~6ヵ月早く動く傾向があります。株式市場の値動きは、将来の材料を株価に織り込みながら波を作っています。そのため、セクターローテーションを活用する時は、実際の景気サイクルと市場の状況を分けて考える必要があります。景気サイクルの変動には中央銀行の金融政策が大きく影響します。中央銀行は物価の安定などを目標に、景気が過熱したり冷え込みすぎたりしないよう金融政策によって景気の大きな変動を抑えます。景気が悪い時には金融緩和をし、景気が良い時にはインフレが進みすぎないよう金融引き締めを行います。相場の循環とセクターローテンション株式市場は、景気と金融政策の影響を重視して株価の変動を「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」という4つの段階で捉えることができます。金融相場:金利が下がり、株価は上昇金融相場とは、金融政策が株価上昇のけん引役となる相場です。中央銀行が金融緩和をする不況期から回復期にかけて見られます。この時期の企業業績は良くなくても、金融緩和によって市場に投資マネーが流入し、成長ポテンシャルが大きい情報技術関連や新興企業などのグロース株が値上がりしやすくなります。業績相場:金利が低いまま、株価はさらに上昇景気サイクルが回復期から好況期に向かうと、消費が増えビジネスが活発になり、企業業績の改善が株価上昇をけん引する「業績相場」となります。この時期には資本財や素材などのセクターが値上がりしやすくなります。逆金融相場:金利が上がり、株価は下落景気が過熱し、インフレが進むと、中央銀行は金融引き締めを実施します。景気拡大ペースが鈍り、株式相場が反転する局面を「逆金融相場」と呼びます。この時期は経済環境が不安定になり、安定した収益を上げる財務体質が強固な企業やエネルギーセクターなどが買われやすくなります。逆業績相場:金利が高いまま、株価はさらに下落後退期が続くと不況期に突入し、企業の売上や消費が大幅に落ち込みます。この悪循環によって株価の下落が続くのが「逆業績相場」です。この時期には、景気に左右されにくい生活必需品や公益事業といったセクターに投資資金が向かいやすくなります。利下げ動向が鍵、米国市場の現在の状況は足元、米経済は4月の消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受けて、FRBの利下げ期待が再燃しています。一方、米企業全体の良好な業績見通しは維持されており、金融相場と業績相場がせめぎ合いつつ、株式相場を下支えしています。ただし、現在の市場では「好景気→インフレ再燃懸念→利下げ後倒し」という思惑が働くため、株式市場が上昇するために景気減速の方が歓迎されています。5月23日には、米PMI統計が好調な企業活動とインフレ再加速を示す内容となったことで、株・国債ともに下落となりました。Bloomoで簡単セクターローテーションセクターローテーションを効率的に行うには、セクター別のETFをご活用いただけます。ブルーモ証券の提供する投資アプリ「Bloomo」ではセクターETFが購入可能なのはもちろん、投資先を大きく変更したい場合に、投資する銘柄と比率を決めれば、一気に必要な売買を実行してくれるので面倒な個別銘柄の売買をせずに、個別銘柄でのセクターローテーションが簡単にできます。

【決算サマリー】セールスフォース / ユーアイパス / ヒューレット・パッカード (Salesforce / UiPath / HP)

【決算サマリー】セールスフォース / ユーアイパス / ヒューレット・パッカード (Salesforce / UiPath / HP)

本記事では、今週決算のあったセールスフォース(Salesforce)、ユーアイパス(UiPath)、ヒューレット・パッカード(HP)の決算サマリーをお届けします。日本時間の5月30日早朝に公表されたSalesforceとUiPath決算はネガティブなニュースとなり、時間外取引で両社の株価は大きく下落しています。セールスフォース(Salesforce)Salesforceの2025年第1四半期決算は予想を下回る結果となり、これにより株価は時間外取引で最大17%急落しました。同社の調整後の1株当たり利益(EPS)は2.44ドルで予想の2.38ドルを上回りましたが、売上高は91.3億ドルで予想の91.7億ドルを下回りました。これは、2006年以来初めて売上高が予想を下回ったことになります。売上高は前年同期比で11%増加し、82.5億ドルから91.3億ドルに達しましたが、全ての製品カテゴリが成長に寄与したものの、プロフェッショナルサービスとその他のカテゴリの売上は5.48億ドルで、予想の5.72億ドルを下回り、前年同期比で9%減少しました。Salesforceは第2四半期のガイダンスを発表し、EPSを2.34ドルから2.36ドル、売上高を92億ドルから92.5億ドルと予測しましたが、アナリスト予想の調整後EPS2.40ドル、売上高93.7億ドルを下回りました。2025会計年度の通年のEPS予測は9.86ドルから9.94ドルに引き上げましたが、売上高ガイダンスは377億ドルから380億ドルのままで変更はありませんでした。純利益は前年同期の1億9900万ドル(1株当たり0.20ドル)から15億3000万ドル(1株当たり1.56ドル)に急増しましたが、同社は予算の精査や通常よりも長い取引サイクルに直面しており、これが業績に影響を与えました。SalesforceのCFOであるエイミー・ウィーバーは、プロフェッショナルサービス事業において取引の圧縮とプロジェクトの減速が今年度を通じて続くと予測しています。同社は新製品としてEinstein CopilotアシスタントやSlackの新しいAI機能を導入しましたが、データ統合企業Informaticaの買収交渉は決裂しました。Salesforceの株価は今年に入ってから3.5%上昇していましたが、S&P 500指数の約11%の上昇に対して遅れを取っていました。今回の急落は、2008年の金融危機以来の最悪の日となる可能性があります。ユーアイパス(UiPath)UiPathの株価は、CEOのロブ・エンスリンが6月1日付で辞任し、共同創業者のダニエル・ディネスが後任に就任することが発表された後、30%以上急落しました。エンスリンは「UiPathがAIと自動化市場で引き続き可能性を定義していくと確信している」と述べ、熟考の末に辞任を決めたとしています。UiPathは2005年にダニエル・ディネスとマリウス・ティルカによって設立され、反復的で単純なタスクを自動化するソフトウェアを開発しています。しかし、エンスリンのリーダーシップの下で株価は苦戦し、年初来で26%下落しています。同社は第1四半期の決算を発表し、売上高は前年同期比16%増の3億3500万ドルで、予想の3億3300万ドルを上回りました。調整後の1株当たり利益(EPS)は13セントで、予想の12セントを上回りました。また、1株当たりの損失は前年同期の6セントから5セントに改善しました。しかし、財務責任者のアシム・グプタは、大規模で複数年にわたる契約の販売サイクルが延びており、顧客がUiPathに対して「取引の精査を強化している」と警告しました。これらの要因とリーダーシップの交代が同社の通年の売上予測に影響を及ぼしました。同社は通年の売上予測を、従来の15億5000万ドル-15億6000万ドルのレンジから、14億5000万ドル-14億1000万ドルのレンジに引き下げました。エンスリンはGoogle CloudからUiPathに加入し、ディネスは当時、エンスリンが「経験とスキルのバランスが取れた」経営者であり、UiPathの成長を促進するための業務の背景を持っていると評価していました。しかし、エンスリンのリーダーシップは期待された効果を発揮せず、UiPathの株価は上場以来、76%近く下落しています。ヒューレット・パッカード(HP)HPは、企業がパーソナルコンピュータ(PC)を更新し始めたことで、予想通りの4月四半期決算を達成しました。CEOのエンリケ・ロレスは、企業が新たなサイクルを開始しており、年後半に向けての機会が増えていると述べました。HPは今年、データサイエンティスト向けのAIワークステーションを含む多くの人工知能(AI)関連製品を導入しましたが、AI PCの実質的な売上は来年以降になると予測されています。ロレスは、今四半期のAIの影響は限定的であり、後半のPC出荷量の約10%がAI PCになると見込んでいます。AIの売上への大きな影響は2025年と2026年になると予想されています。HPの4月四半期の売上高は128億ドルで、前年同期の129億ドルから減少しましたが、予測の126億ドルを上回りました。四半期のEPSは82セントで、前年同期を3セント上回り、予測を1セント上回りました。商業用PCの売上高は62億ドルで、前の四半期から3%増加し、前年同期からは6%増加しました。HPは複数の業界で重要な契約を獲得しており、企業はMicrosoft Windows 11システムを実行するためにハードウェアを更新しています。個人向けPCの売上高は22億ドルで、前年同期比で3%減少しました。四半期の印刷製品の売上高は44億ドルで、前の四半期と比較して横ばいで、前年同期比では8%減少しました。ロレスは、印刷の減速を予測しており、今年度後半に回復の兆しを見込んでいると述べました。HPの2025年1月に終了する会計年度の調整後の利益見通しは、中間値で1株当たり3.45ドルでほぼ変わらずでした。HPの株価は今年に入って約9%上昇しています。