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半導体下落でNASDAQは低調。銀行株と小型株が好調でS&P500は最高値を更新|米国市場サマリー

半導体下落でNASDAQは低調。銀行株と小型株が好調でS&P500は最高値を更新|米国市場サマリー

先週は、ASMLの低い売上見通しから半導体需要低迷懸念が広がり、半導体中心にグロース市場が下落しました。一方、小売売上高が予想を上回ったこともあり、決算が好調だった銀行株の上昇がダウ平均やS&P500を押し上げ、最高値を更新しています。また、小型株指数も好調で、市場全体でテクノロジー株からその他セクターへの資金還流が進んでいます。為替は、米国小売売上高の結果を受け、強い経済からFRBが利下げペースを遅らせる見通しが出て、円安が進みました。米国株式市場:半導体需要低迷懸念でNASDAQは下落するも、堅調な経済と決算でS&P500は上昇10月14日(月) 米国株式市場は上昇し、S&P 500とダウ工業株30種がともに最高値を更新しました。企業決算発表を控え、半導体やテクノロジー株が買われ、特にNVIDIAが2.4%上昇し終値として最高値を記録。半導体企業指数(SOX)は1.8%上昇し、S&P情報技術指数もセクター別でトップの上昇率を示しました。一方、Caterpillarはアナリストの投資判断引き下げを受けて2%下落、Boeingも1.3%下落しました。10月15日(火) 米国株式市場は反落し、NASDAQが下落を主導しました。特に半導体株が需要低迷懸念で売られ、NVIDIAは4.7%下落。ASMLが示した低調な売上見通しが影響し、フィラデルフィア半導体指数は5.3%の大幅下落となりました。また、UnitedHealth Groupは利益見通しが市場予想を下回ったことで8%下落。原油価格の下落を受け、エネルギー株も売られましたが、Bank of AmericaとCharles Schwabは好調な決算を受け、それぞれ上昇しました。10月16日(水) 米国株式市場はダウ工業株30種が反発し、最高値を更新。銀行大手の好決算が市場を押し上げ、Morgan Stanleyが6.5%急伸しました。金融株や小型株が好調で、ラッセル2000指数は1.6%上昇し、S&P小型株指数も1.4%上昇。半導体株ではNVIDIAが前日の下落から3.1%上昇し、S&P 500の複数セクターが最高値で取引を終えました。航空株も好調で、United Airlinesが12.4%上昇しました。10月17日(木) 米国株式市場はダウ工業株30種が上昇し、5日中4日で最高値を更新。小売売上高が予想を上回り、経済の堅調さが示されました。台湾のTSMCが強気な見通しを発表し、同社株は9.8%急伸、NVIDIAも0.9%上昇。保険会社のTravelersや資産運用のBlackstoneも好決算を受け、それぞれ9%、6.3%上昇しました。地方銀行の決算も好調で、M&T BankやSynovus Financialが5%超上昇しました。10月18日(金) 米国株式市場はS&P 500とダウ工業株30種がともに最高値を更新し、NASDAQもプラス圏で引けました。Netflixが11.1%急騰し、テクノロジー株が市場を押し上げました。特にAppleは1.2%上昇し、iPhoneの中国での好調な売上が支援材料となりました。半導体大手NVIDIAも0.8%上昇。金融セクターは一服し、S&P銀行株指数は0.1%下落しましたが、全体的に市場は強気ムードが続いています。今週は火曜日にASMLの低い売上見通しが半導体市場の需要低迷懸念につながり、グロース市場は前半で大きく落ち込みました。しかし、その後は予想を上回る小売売上高で経済の堅調さが示され、決算では特に銀行株が予想を超える内容だったため、ダウ平均は最高値を連続更新しました。小型株もテクノロジー株から流出した資金の受け皿となり大きく上昇しています。銀行株だけでなく、NetflixやUnited Airlinesといった銘柄の決算も口調で、今四半期決算は順調な滑り出しとなっています。為替市場:FRB利下げ観測に合わせて方向性を欠いた1週間に為替は、米国の小売売上高が上振れしたため、FRBの年内利下げ期待がさらに後退し、円安に触れて一時150円もつけました。来週に向けては重要指標もなく、しばらくは方向性を欠く展開になりそうです。今週のマーケット:M7決算が始まる今週(2024/10/21-10/25)は、M7決算がついに始まります。テクノロジー銘柄への期待形成に重要な決算となるので要注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

FOMC議事要旨とCPIで利下げ期待は一進一退しつつ、S&P500は最高値を更新|米国市場サマリー

FOMC議事要旨とCPIで利下げ期待は一進一退しつつ、S&P500は最高値を更新|米国市場サマリー

先週は、FOMC議事要旨が想定より利下げに前向きだったことから、利下げ期待が強まり株価が上昇しました。CPIは予想よりやや上振れしたので利下げ期待は一進一退でしたが、JP Morgan等の大手金融機関決算が好調だったことでS&P500は最高値を更新して上昇し、1週間を終えました。為替は、先週の雇用統計から利下げ期待が後退して一時円高になりましたが、その後FOMC議事要旨で円安が進み、さらにCPIで円高にやや戻しました。結果として、方向性を欠く1週間となりました。米国株式市場:利下げ観測はFOMC議事要旨とCPIで一進一退も、S&P500は最高値更新10月7日(月) 米国株式市場は主要3指数が約1%下落しました。FRBの利下げ観測が後退し、中東での紛争が原油価格に与える影響が懸念され、AlphabetやAmazon、Appleの株が売られました。特にGoogleがモバイルアプリ事業の見直しを命じられたことが、投資家のセンチメントを悪化させました。VIX指数が大きく上昇し、投資家の不安感が高まりました。エネルギーセクターのみが上昇しましたが、その他のセクターは軟調でした。10月8日(火) 米国株式市場は反発し、ハイテク株への買い戻しが進みました。特にNVIDIA、Apple、Teslaなどが上昇し、NASDAQも強含みました。データ解析企業のPalantirとサイバーセキュリティー企業Palo Alto Networksも相場を押し上げましたが、素材セクターは下落しました。エネルギーセクターは原油安を受けて2.6%下落し、全体的には慎重な姿勢が続いています。10月9日(水) 米国株式市場は主要株価3指数が続伸し、S&P 500とダウ工業株30種が終値で最高値を更新しました。FOMC議事要旨が公表され、FRBが年内にさらに利下げを行う可能性が高まったことが市場に安心感を与えました。Alphabetは米司法省による事業分割懸念から売られましたが、他の業種が強含みました。特にクルーズ関連株が好調で、Norwegian Cruise Lineが大幅上昇しました。10月10日(木) 米国株式市場は反落し、9月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回ったことで、利下げ観測がやや後退しました。デルタ航空などの航空株は売られましたが、エネルギー株は原油価格の上昇を受けて堅調でした。インフレと雇用のデータが交錯する中、FRBの次の一手に市場の注目が集まっています。10月11日(金) S&P 500とダウ工業株30種は最高値で引け、金融株が好調でした。JP MorganとWells Fargoが好調な四半期決算を発表し、銀行株が相場をけん引しました。また、インフレ指標を受け、11月のFOMCで利下げが行われるとの観測が強まりました。テスラはロボタクシーの発表を行いましたが、具体的な生産計画が明らかにされなかったため、株価は一時下落しました。今週はFOMC議事要旨が公開され、FRB内部が想定より利下げに前向きだったことが明らかになり、年内追加利下げの観測が強まって株価が上昇しました。しかし、CPIの数値が予想をやや上回るものだったこともあり、利下げ観測については一進一退が続いています。決算シーズンが始まり、金融銘柄の業績が好調だったことからS&P500やダウ平均は押し上げられ、最高値を更新しています。為替市場:FRB利下げ観測に合わせて方向性を欠いた1週間に為替は、先週のサプライズだった雇用統計の影響で一時円高が進むも、FOMC議事要旨で再度利下げ観測が強まり円安に戻し、上振れたCPIでやや円高方向によって1週間を終えています。トータルではやや円安という結果でした。為替はしばらく大きな材料がないまま相場が動きそうです。今週のマーケット:金融銘柄とヘルスケア銘柄の大型決算に注目今週(2024/10/7-10/11)は、決算シーズンが本格化し、金融銘柄の残りとヘルスケア銘柄の決算が控えているので注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

中東情勢は緊迫化するも米雇用統計が期待を大きく上回り、株価回復・円安が進む|米国市場サマリー

中東情勢は緊迫化するも米雇用統計が期待を大きく上回り、株価回復・円安が進む|米国市場サマリー

先週は、中東情勢の緊迫化から週の前半は株価が下落しましたが、金曜日の雇用統計が予想を大きく上回る好内容だったことから、株価は大きく回復して1週間を終えています。一方、FRBの追加利下げは急がない情勢になったのではないかとの見立ても出ています。為替は、石破首相が日銀の追加利上げに対して否定的な見解を表明したことから、石破政権での利上げ加速を見越していた市場の期待が変化し、円安が進みました。また、米国の雇用統計結果を受けて、FRBの利下げペースが鈍化するとの見通しから、週末にかけてさらに円安が加速しました。米国株式市場:中東情勢は緊迫化するも、雇用統計が期待を大きく上回る9月30日(月) 米国株式市場は、S&P 500が小幅反発し、終値で最高値を更新しました。FRBのパウエル議長が追加利下げを急がない姿勢を示したため、一時下落しましたが、四半期末に向けたモメンタム取引が後押しし、最終的に上昇しました。パウエル議長は、年内にさらに2回の利下げを実施する可能性を示しましたが、市場は慎重に反応しました。個別では、CVS Healthが2.4%上昇し、ヘッジファンドの活動が注目されました。10月1日(火) NASDAQは1%以上下落し、特にハイテク株が売られました。背景には、イランがイスラエルに対してミサイルを発射し、中東情勢の緊迫化がありました。これにより、リスク回避の動きが強まり、防衛関連株が買われました。Northrop Grummanが3%上昇、Lockheed Martinも3.6%上昇するなど、防衛関連銘柄が軒並み上昇しました。原油価格の上昇によりエネルギー株も買われ、ExxonMobilは2.3%高となりましたが、Delta Air Linesは1.6%下落しました。10月2日(水) 米国株式市場はS&P 500が横ばいで終了しました。NVIDIAが1.6%上昇し、半導体株が市場を支えましたが、Teslaは第3四半期の納入台数が予想を下回り、3.5%下落しました。中東情勢の緊張が続く中、バイデン米大統領はイスラエルがイランに対する核施設攻撃を行うことを支持しない意向を表明し、均衡ある対応を促しました。加えて、労働市場の堅調さを示すデータが発表され、9月の全米雇用報告では、民間部門雇用者数が予想を上回りました。10月3日(木) NASDAQは、FRBが注目している雇用統計の発表を控え、慎重なムードが広がり下落しました。新規失業保険申請件数は小幅に増加したものの、FRBが利下げを検討する要因とはならないと見られています。市場では中東情勢の緊迫化が続き、投資家のリスク回避姿勢が強まり、原油価格が高騰したため、エネルギーセクターが1.6%上昇しました。10月4日(金) 米国株式市場は、ダウ工業株30種が過去最高値を更新し、NASDAQも1%以上の上昇を見せました。米労働省が発表した9月の非農業部門雇用者数が25万4000人増と予想を大幅に上回り、これが市場の安心感を後押ししました。これを受けて、FRBが11月の会合で50ベーシスポイントの大幅利下げを行う可能性は低下しました。S&P金融セクターは1.6%上昇し、Russell 2000指数も1.5%上昇するなど、小型株が好調でした。今週前半は中東情勢の緊迫化からリスクオフの流れとなり、株式市場は下落しましたが、金曜日の雇用統計が予想を大幅に上回る堅調なものだったので、米経済に対する安心感を醸成し、週間で見ると株価は横ばいで終えています。中東情勢が緊迫化する中でも、軍需の拡大を見越した防衛関連株の上昇や、原油価格上昇の恩恵を受けるエネルギー企業の株価は上昇し、市場の反応は一律ではありませんでした。為替市場:石破首相発言と強い米雇用統計で日米金利差の維持が意識され、大きく円安が進む為替は、先週の自民党総裁に石破氏が選出されたことで利上げ期待から円高に触れていましたが、今週は首相に選出された石破氏から「追加の利上げをするような環境に現在はない」との発言を受け、円安が進みました。また、米国の雇用統計が予想を大きく上回る内容だったことから、FRBの利下げペースも緩まるとの観測から、さらに日米金利差の維持が意識されて円安が進みました。今週のマーケット:景気指数と雇用統計に注目今週(2024/10/7-10/11)は、第4四半期の決算発表が始まり、消費財と金融の大手企業決算があります。さらに次の利下げ動向に大きく影響するCPIの発表があるので注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

米経済は堅調で株価は上昇。自民党総裁に石破氏選出で為替は円高が進行する|米国市場サマリー

米経済は堅調で株価は上昇。自民党総裁に石破氏選出で為替は円高が進行する|米国市場サマリー

先週は、堅調な経済指標を受けて株価が上昇し、S&P500とダウ平均は最高値を更新しています。PCE価格指数でインフレの沈静化が意識されたことから、11月の0.5%利下げも期待され始めています。中国の大型景気刺激策の公表により、素材関連株の上昇も見られました。為替は、週半ばまでは米経済の堅調さからFRBの利下げペースが緩まる期待から円安傾向でしたが、27日の自民党総裁戦で石破氏が総裁に選出されたことで、円高が進みました。米国株式市場:堅調な経済指標でS&P500は最高値を更新9月23日(月) 米国株式市場は、ダウ工業株30種が最高値を更新し、全体的に小幅な上昇となりました。FRBが先週の会合で大幅な0.5%の利下げを実施したことを背景に、投資家は今後の動向を見極める姿勢を示していました。市場では、FRBのさらなる利下げが議論されており、アトランタ連銀のボスティック総裁も利下げを支持しています。個別銘柄では、Metaが0.6%上昇し、Intelが投資提案の報道を受け3.05%上昇しました。9月24日(火) S&P 500とダウはともに最高値を更新しました。中国政府による大型景気刺激策の発表を受け、素材株が大幅に上昇し、特に非鉄金属や資源関連企業が好調でした。Visaは独占禁止法違反の訴訟を受けて5.49%下落するなどの動きもありました。9月25日(水) 米国株式市場は反落し、ダウとS&P 500がそれぞれ下落しました。今後の経済指標やFRBによる追加利下げの期待を見極めるため、投資家は様子見の姿勢を取りました。エネルギーセクターは1.9%下落し、Amgenが治療薬に関するデータのばらつきで軟調となり、指数を押し下げました。一方で、NVIDIAは2.14%上昇し、S&P 500の下落を一部相殺しました。9月26日(木) 米国株式市場は主要3指数が上昇し、S&P 500は過去最高値を更新しました。Micron Technologyが好調な業績見通しを発表し、同社株は14.7%急騰しました。また、週間新規失業保険申請件数が4カ月ぶりに低水準を記録したことが、市場に安心感を与えました。他の半導体株も軒並み上昇し、フィラデルフィア半導体指数(SOX)は3.47%の上昇を見せました。9月27日(金) PCE価格指数の伸び鈍化が発表され、米国株式市場は小型株を中心に上昇し、ダウは過去最高値を更新しました。ラッセル2000指数は0.67%上昇し、低金利の恩恵を受ける企業が多い小型株のパフォーマンスが顕著でした。市場はFRBが次回会合で0.5%の利下げを実施する可能性を織り込み、PCEデータを背景にその確率が上昇しています。FRBの利下げ後で様子見の1週間でしたが、米国の経済指標がポジティブなものだったことから、S&P500は最高値を更新しています。特にPCE価格指数の鈍化から、次回11月のFOMCでFRBが0.5%の追加利下げをする可能性も期待され始めています。中国の大型景気刺激策により、素材株も上昇しました。為替市場:自民党総裁に石破氏が選出され、円高が進む為替は、堅調な米国経済の指標から米国の利下げペースが緩やかになるとの観測から円安が進んでいましたが、27日の自民党総裁戦で石破氏が新総裁に選出されると、大きく円高が進みました。金融緩和継続に前向きな高市氏が総裁に選出されなかったことで、日銀の利上げを見越しての動きと見られます。一方、市場関係者からは、日本の政治要因でここからさらに大きく円高が進むとは思えないとのコメントも出ています。今週のマーケット:景気指数と雇用統計に注目今週(2024/9/30-10/4)は、景気指数と雇用統計の発表があります。現在、11月のFRB利下げも控える中なので、景気指数が弱くても利下げ期待の強化として株高材料になる可能性もあり、大きなサプライズがない限り、株価に対する方向性は見通しにくい状況です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

FRBが0.5%の利下げを決定し、株価上昇でS&P500は最高値。日銀は政策金利維持で円安へ|米国市場サマリー

FRBが0.5%の利下げを決定し、株価上昇でS&P500は最高値。日銀は政策金利維持で円安へ|米国市場サマリー

先週は、FRBが0.5%の大幅利下げを決定したことから、米国経済のソフトランディング見込みが高まり、株価は全体的に上昇してS&P500は最高値を更新しています。また、FANG+構成銘柄が変更され、TeslaとSnowflakeが外れました。為替は、日銀が政策金利を維持したことと、FRBが今後の緩和を急がないとの見通しを示したことで、日米金利差縮小の見通しが弱まり、円安が進行しました。米国株式市場:FRBが0.5%の大幅利上げを決定し、ソフトランディング見込みが強まる9月16日(月) 米国株式市場は、ハイテク株の売りが影響し、NASDAQが下落しました。特にAppleが2.78%下落し、新型iPhoneの需要低迷の懸念が響きました。半導体株も下げ、NVIDIAが1.95%、Broadcomが2.19%下落しました。市場は、17-18日のFOMC会合でのFRBによる0.5%の利下げへの期待が高まりました。Intelは国防総省の支援を受けて6.36%上昇しました。一方、エネルギーや金融セクターはそれぞれ1%以上上昇し、市場全体を支えました。9月17日(火) S&P 500は一時上昇し、取引中に最高値を付けましたが、終値はほぼ横ばいとなりました。8月の小売売上高が市場予想を上回り、経済の堅調さを示しました。市場はFOMC会合での0.5%利下げを約65%織り込みました。Microsoftは自社株買いを発表し、0.88%上昇しました。エネルギーセクターは原油価格の上昇を背景に1.41%上昇し、S&P主要セクター中最大の上昇となりました。小型株のRussell 2000は0.74%上昇しました。9月18日(水) 米国株式市場は小幅安で終了しました。FRBが17-18日のFOMCで4年半ぶりの0.5%の利下げを決定し、政策金利を4.75%-5.00%に引き下げました。パウエル議長は、インフレ率が目標の2%に向かっていると述べつつ、年内に追加利下げの可能性を示唆しました。市場は一時1%近く上昇しましたが、その後は下落に転じました。ラッセル2000指数は小幅上昇し、地方銀行株も堅調に推移しました。9月19日(木) ダウ工業株30種とS&P 500は最高値を更新しました。FRBが0.5%の利下げを行ったことが市場に好意的に受け止められ、投資家心理が改善しました。新規失業保険申請件数が予想外に減少し、労働市場の強さを示しました。ハイテク株では、Teslaが7%超、AppleとMetaが約4%上昇し、NVIDIAも4%上昇しました。これにより、フィラデルフィア半導体指数が4.3%上昇しました。小型株や地方銀行株も上昇し、市場全体に好調な流れが続きました。9月20日(金) 市場は横ばいで取引を終えましたが、ダウは再び最高値を更新しました。スポーツ用品大手Nikeが新しいCEOを発表し、6.84%上昇しました。S&P 500の他のセクターは控えめな動きでしたが、公益事業セクターが2.69%上昇しました。Intelは買収報道を背景に3.31%上昇し、ダウ平均を支えました。また、この日は「トリプルウィッチング」と呼ばれる先物・オプション取引の期限日で、出来高が増加し、ボラティリティが高まりました。FRBの利下げが0.5%と大幅だったことと、各種経済指標も経済の堅調さを示す内容だったことから、週間を通して株価は上昇しました。FRBの0.5%利下げは事前にかなり織り込まれていたものの、市場が消化したタイミングで大きな株価上昇の後押しになりました。また、FANG+の構成銘柄が9月のリバランスで変更となり、TeslaとSnowflakeが外れ、新たにCrowdStrikeとServiceNowが追加されました。為替市場:日銀は政策金利維持を決定し、円安が進む為替は、FRBのパウエル議長が今後の緩和を急がないメッセージを出したことに加え、日銀が金融政策決定会合で政策金利維持を決定したことで、日米金利差縮小に対する見通しが弱まり、円安が進行しました。今週のマーケット:利上げ後の株価推移に注目今週(2024/9/23-9/27)は、実体経済関連の指標が公表され、FRBの利上げで確度が高まったとされる米国経済のソフトランディングに対する見通しがどう変化するかに注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

物価水準は概ね予想通りでFRBの9月利下げが確実視。米国株は反発もあり大幅上昇|米国市場サマリー

物価水準は概ね予想通りでFRBの9月利下げが確実視。米国株は反発もあり大幅上昇|米国市場サマリー

先週は、前週の大幅下落に対する反発上昇から始まり、CPIとPPIが概ね予想通りの水準だったことから、今週のFOMCでのFRBの利下げが確実視され、株価は大幅上昇して1週間を終えました。NVIDIA株も急回復しました。為替は、日銀追加利上げとFRBの利下げ幅拡大が意識され、円高が進んでドル円は140円台になった1週間でした。米国株式市場:CPIが予想通りの水準で9月利下げが固まり、株価は大幅上昇9月9日(月) 米国株式市場は主要3指数が1%以上反発しました。前週の大幅な売りに対し、投資家の安値拾いの買いが広がりました。特に、前週15.3%下落したNVIDIAが3.5%上昇しました。市場は、11日に発表される消費者物価指数(CPI)や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を注視していました。S&P 500の11セクターすべてが上昇し、特に一般消費財セクターが1.63%の上昇で市場をリードしました。9月10日(火) S&P 500は小幅に上昇し、ダウ工業株30種は下落しました。エネルギーセクターが1.9%の大幅下落となり、OPECが2024年と2025年の石油需要見通しを下方修正したことが影響しました。また、Goldman SachsとJPMorgan Chaseは業績見通しの悪化を発表し、金融セクター全体が下落しました。9月11日(水) 米消費者物価指数(CPI)が予想通りの結果となり、NVIDIAが8%急伸しました。米政府がNVIDIAに対してサウジアラビアへの先端チップ輸出を許可する検討をしているという報道が材料視されました。S&P 500の主要セクターでは、情報技術セクターが3.3%上昇し、一般消費財も1.3%上昇しました。9月12日(木) 8月の卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことで、FRBが25ベーシスポイントの利下げを実施するとの見通しが強まりました。この日の市場では、より景気に敏感な小型株が優位に立ち、Warner Bros. Discoveryが10.4%上昇するなど、通信サービスセクターが2%の上昇率を記録しました。一方、Modernaは売上見通しの下振れにより12.4%急落しました。9月13日(金) 主要3指数が続伸し、投資家はFRBの大幅利下げの可能性に注目しています。Uberは自動運転車の導入計画を発表し、6.4%上昇しましたが、Adobeは業績予想の下振れにより8.5%下落しました。先週の大幅下落の反動から、今週は反発上昇からスタートし、さらにCPIが予想通りの結果だったことからFRBの利下げが確実視されたことで株価はさらに上昇しました。先週大幅下落したNVIDIAの株価も急回復を見せました。為替市場:FRBの利下げ幅拡大を意識して今週も円高が進む為替は、日銀の追加利上げ観測とFRBの利下げ幅が広がる可能性を市場が意識したことから、今週も円高が進み、ドル円は140円台まで進みました。株式市場と比べても、為替市場は日米金利水準の縮小を意識しやすい動きが続いています。今週のマーケット:FOMCでついに利下げ決定されるか今週(2024/9/16-9/20)は、FOMCが開催され、FRBから利下げ発表がされる見通しです。市場は既に0.25%の利下げを織り込んでいると見られますが、コロナショック以来の利下げにどう反応するか要注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

弱い経済指標とアノマリー警戒で株式市場は大きく下落。9月利下げ期待で円高も進む|米国市場サマリー

弱い経済指標とアノマリー警戒で株式市場は大きく下落。9月利下げ期待で円高も進む|米国市場サマリー

先週は、米国の製造業指数と雇用統計の結果が弱かったことから米経済の景気後退が再び懸念される中、歴史的に9月に株価が下がりやすいアノマリーも警戒され、大幅に株価の下がった1週間でした。特にNVIDIAをはじめとするグロース株の下落が顕著となりました。為替は、経済指標の結果により、FRBの9月利下げが大幅になるとの期待も生まれ、円高が大きく進んだ1週間でした。米国株式市場:経済指標の弱さと9月アノマリー警戒で株式は大幅下落9月2日(月) レイバー・デーの祝日で株式市場は休場9月3日(火) 米国株式市場は、主要3指数が大幅に下落しました。特にNVIDIAは約10%の急落を記録し、同社の時価総額は2,790億ドル減少しました。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は7.8%安と、米製造業の活動低迷を示す指標が市場心理に悪影響を与えました。Alphabetは3.6%、Appleは2.7%、Microsoftは1.8%下落するなど、ハイテク株も軒並み下落しました。市場全体では、不安心理を示すVIX指数が急上昇しました。9月4日(水) 市場は不安定な取引を経て、S&P 500とNASDAQは小幅に下落し、ダウ工業株30種はわずかに上昇しました。NVIDIAは引き続き1.7%の下落を見せ、AppleやMicrosoftも弱含みました。JOLTS(雇用動態調査)では求人件数が低下し、労働市場の緩和が続いていることが示され、FRBが9月の会合で利下げを行う可能性が高まっています。公益事業株や主要消費財が堅調でした。9月5日(木) 市場では、S&P 500とダウがマイナス圏で引け、NASDAQは小幅高でした。Teslaは約5%上昇し、S&Pの一般消費財セクターを牽引しました。FRBの金融政策への注目が続く中、テクノロジーセクターは約4.8%の下落となりました。9月6日(金) 米8月雇用統計の発表後、労働市場の減速が確認される一方で、FRBの利下げ幅に対する市場の不透明感が続き、主要3指数が下落しました。特に、NVIDIA、Tesla、Alphabet、Amazonといった大型グロース株が大きく下落し、フィラデルフィア半導体指数は4.5%の下落を記録しました。各種経済指標が弱かったことに、9月は歴史的に株式パフォーマンスが低いことを警戒する市場心理が重なり、市場全体が大きく下落した1週間でした。指標によってFRBの9月利下げ幅が広がるかは不透明な中、景気後退懸念の方が相場をリードした形になります。為替市場:弱い経済指標で9月利下げへの期待が高まり大幅な円高進行為替は、製造業指数と雇用統計の弱さから、米国における利下げが想定よりも早いペースで進むとの期待が形成され、大きく円高に進みました。一方、日銀は年内に追加利上げに踏み切る期待は継続しており、円高進行の下支えになっています。今週のマーケット:FOMC直前のCPI公表に注目今週(2024/9/9-9/13)は、9月利下げを決めるFOMC直前の重要経済指標であるCPIが公表されます。ここでCPIの沈静化が明確になれば、9月利下げが大幅になる期待が形成され、株高に振れる可能性があるので要注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

9月初日は大きな下落。過去データから予測する年末までの動き

9月初日は大きな下落。過去データから予測する年末までの動き

本記事では、厳しいスタートになった9月初日の米国市場を振り返り、過去データも踏まえて今後投資家が注目すべきポイントをまとめます。要約すると、①9月初日の下落は弱い製造業指数と9月アノマリーへの警戒が原因、②今月中の相場回復はFRB利下げと経済指標のサプライズ次第、③年末に向けては好材料が多い見通し、となります。弱い製造業指数を受けて9月初日は大幅下落9月3日の米国市場は、S&P500が2.1%下落、NASDAQ総合が3.3%下落し、月初の取引日での下落幅としては2020年以来の大幅下落となりました。特にNVIDIAは10%近い下落で、時価総額が2790億ドル減少し、米国企業の1日の時価総額減少としては最大記録を更新しました。市場のボラティリティ(変動性)を示すVIX指数も、33%上昇して20程度まで上がっています。この動きの背景には、昨日発表されたISM製造業指数が7月よりも上がったものの低い水準となり、新規受注の減少や在庫増から、製造業の低迷がしばらく続くことが予測され、市場全体に不安心理が広がったことがあります。また、9月は歴史的に株価パフォーマンスが悪いというアノマリー(規則性)が存在し、9月に入って投資家がこの動きを警戒したとも見られています。出所:Marketwatch9月の相場は利下げ動向と経済指標次第か歴史的にパフォーマンスの悪い傾向にある9月ですが、過去平均で見ると1%下落くらいが平均であり、初日の大幅下落から回復する可能性は十分にあると言えます。8月にも大きな相場下落があり、一時的に市場は恐慌状態に陥りましたが、その後懸念が晴れると株価は元の水準に戻っていきました(日本の個人投資家は円高がかなり進んだので、それでもマイナスとなりましたが)今年の9月は17−18日にFOMCが予定され、FRBがここで長らく期待されていた利下げを発表する見込みなので、利下げ決定とその後の見通しに対するFRB高官からのコメント次第で、株価が上昇する材料となります。一方、今後出てくる経済指標次第では、景気後退懸念が再燃するため、株価のリバウンド上昇は限定的になる恐れもあります。9月3日のISM製造業指数で雇用は改善していたことから、今のところ経済全体での景気後退懸念を示唆する内容ではありませんが、今後の指標には注意が必要です。足下は厳しいが年末に向けては好材料以前に米国市場のアノマリー記事で解説したように、大統領選のある年の米国市場は選挙前の9−10月は様子見の相場が続きますが、選挙が終わって大統領が決定した後から年末にかけて株価が再び上昇に転じる傾向にあります。大統領選後の情勢安定化・上昇トレンドを抜きにしても、Labor day(9月2日の米国祝日・市場休場日)から年末までの株価パフォーマンスを見ると、過去50年の平均では3%程度の上昇が観測されています。出所:Marketwatchまた、ほぼ確定となっているFRBの9月利下げに続き、さらに年内1−2回の追加利下げの可能性もあることから、年末に向けては好材料が出る余地はまだまだある状況です。足下の急激な株価下落で不安になるかも知れませんが、歴史的な8月暴落後に株価が復調した動きも思い出し、是非皆さんには長期目線での資産運用を継続いただければと思います。

NVIDIA決算は無事通過。リセッション懸念も後退し、市場は安定化へ|米国市場サマリー

NVIDIA決算は無事通過。リセッション懸念も後退し、市場は安定化へ|米国市場サマリー

先週は、NVIDIA決算の前後でテクノロジー株が売られてNASDAQは下落しましたが、強い経済指標からリセッション懸念が和らぎ、ダウ平均は最高値を更新するなど、株式市場全体は堅調でした。S&P500は横ばいで終えており、市場全体としてはリスクが下がった1週間でした。為替は、強い経済指標を受けて9月のFRB利下げ幅は0.25%に留まるとの見方が強まり、円安の進んだ1週間でした。米国株式市場:NVIDIA決算前後でテクノロジー株は下げるも、リセッション懸念は遠ざかる8月26日(月) S&P 500とNASDAQが下落して終了しました。半導体大手NVIDIAの28日の四半期決算発表を控え、売られたことが影響しました。ダウ工業株30種はプラス圏で終了し、CaterpillarやAmerican Expressの買いが押し上げ要因となりました。市場は、30日に発表される7月の個人消費支出(PCE)に注目しました。NVIDIAは2.25%下落し、決算がAI関連銘柄全体に影響を与える懸念が広がりました。8月27日(火) 主要株価指数が上昇し、ダウ工業株30種は終値で最高値を更新しました。NVIDIAの四半期決算発表が注目される中、大型ハイテク株の動きはまちまちでした。NVIDIAは1.5%上昇しましたが、Amazonは1.4%下落しました。S&P 500の情報技術や金融セクターが上昇を主導しました。8月28日(水) NVIDIAの四半期決算発表を控え、下落して終了しました。NVIDIAは2.1%下落し、同社の成長が永続しない可能性が懸念されました。また、他の半導体銘柄も売られ、BroadcomとAMDはそれぞれ約2%、2.75%下落しました。S&P 500の主要11セクターのうち8セクターがマイナス圏で取引を終えました。8月29日(木) ダウ工業株30種は最高値を更新しましたが、NVIDIAは決算発表後に6%超下落しました。米商務省が発表した第2四半期のGDP改定値が上方修正され、米経済がリセッションを回避できるとの観測が強まりました。AI関連株はまちまちで、Microsoftは0.6%上昇した一方、Alphabetは0.7%安となりました。Appleは1.5%上昇し、投資家の関心を集めました。8月30日(金) 株式市場は上昇し、ダウ工業株30種は再び終値ベースで最高値を更新しました。米個人消費支出(PCE)価格指数が発表され、大幅な利下げ観測が後退したことで、AmazonやTeslaなどに買いが入りました。この日はS&P 500の全11セクターが上昇し、特にAI関連銘柄として注目されるDellやIntelもそれぞれ4.3%、約10%高となりました。注目のNVIDIA決算を控えたリスクオフと、NVIDIA決算が期待を大きく超える内容ではなかったことから、テクノロジーセクターの下落した1週間でした。一方、経済全体はリセッション懸念が後退したため、S&P500は横ばいでダウ平均は最高値を更新しました。為替市場:9月のFRB利下げ幅は小幅との期待形成から円安が進む為替は、強い経済指標を受けて円安の進んだ1週間でした。米国GDPが上方改定され、PCE価格指数もインフラ鎮静化を示すほどの内容ではなかったことから、9月のFRB利下げ幅は0.25%に留まるとの見方が強まり、円安方向に振れました。今週のマーケット:9月利下げ前の経済指標に注目が集まる今週(2024/9/2-9/6)は、NVIDIA決算を終えて市場は落ち着きを取り戻しているので、景気指数や失業率が9月のFRB利下げ幅への期待にどう影響するかがポイントになります。現在は0.25%が優勢となりつつあるので、経済指標が弱いと更なる利下げを市場が期待しやすい環境にあります。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

ジャクソンホール会議で 9月利下げを強く示唆。株価は上昇し、円高が進む|米国市場サマリー

ジャクソンホール会議で 9月利下げを強く示唆。株価は上昇し、円高が進む|米国市場サマリー

先週は、景気後退懸念からの回復と利下げ期待で株価は上昇しました。ジャクソンホール会議を控えて、一時的にリスクオフによる株価下落もありましたが、パウエル議長から9月利下げを強く示唆する声明が出たことで、市場は反発上昇して終えました。為替は、日銀植田総裁の国会答弁とFRBパウエル議長のジャクソンホール会議声明により、日米金利差の縮小が想定され、円高の進んだ1週間でした。米国株式市場:9月利下げ期待で株価上昇、ジャクソンホール会議も好感触で終える8月19日(月) 米国株式市場は続伸し、NVIDIA、Microsoft、Alphabetが買われ、NASDAQが目立って上昇しました。S&P 500とNASDAQは8営業日連続で上昇し、景気後退懸念からの回復が続いています。FRBが9月に利下げを行う可能性が高まっており、ジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言が注目されています。8月20日(火) 市場は小反落し、連続上昇がストップ。ジャクソンホール会議を控え、材料不足の中で一服感が広がりました。S&P 500とNASDAQは8営業日連続の上昇を終え、エネルギーセクターが最大の下落率を記録しました。8月21日(水) 市場は小反発。米雇用統計の下方改定とFOMC議事要旨が9月の利下げ観測を支え、半導体株の上昇がNASDAQを押し上げました。FOMC議事要旨では、9月の会合で金融政策の緩和が適切であるとの見解が示されました。8月22日(木) 市場は反落。ハイテク株が売られ、NASDAQが下落しました。ジャクソンホール会議を前に、NVIDIAの決算やパウエル議長の講演を控えてリスク回避の動きが見られました。8月23日(金) 市場は急反発。パウエル議長が9月の利下げを示唆したことを受け、NVIDIAやApple、Teslaなどの大型株が上昇。金融株や小型株も上昇し、S&P 500の全11セクターがプラス圏で終了しました。先週から続く連続上昇は火曜でストップしましたが、その後も利下げ期待で相場は揺れつつも上昇していきました。ジャクソンホール会議でFRBのパウエル議長から9月利下げを強く示す声明が出たことで、利下げを先取りしての株価上昇で1週間を終えています。雇用統計の下方改定もありましたが、景気後退懸念にはつながらず、逆に利下げを期待させて相場が上昇するという、7月以前の関係性が復活しています。為替市場:植田総裁発言とジャクソンホール会議で円高が進む為替は、日銀植田総裁が国会答弁で経済・物価見通し次第での金融引き締めを示唆したこと、ジャクソンホール会議でFRBパウエル議長が9月利下げを強く示したことで、日米金利差の縮小が想定され、円高が進んだ1週間でした。今週のマーケット:NVIDA決算は再度期待を超えてくるか、株価全体への影響に注目今週(2024/8/26-8/30)は、今年のマーケット急上昇をもたらしてきたNVIDIAの決算が控えています。前2期はどちらも予想を上回る結果でしたが、今回も同様に市場全体を牽引するのか、注目です。週後半には実体経済寄りの経済指標も控えています。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

好調な経済指標で景気後退懸念はさらに和らぐ。株価は大幅上昇|米国市場サマリー

好調な経済指標で景気後退懸念はさらに和らぐ。株価は大幅上昇|米国市場サマリー

先週は、各種経済指標で景気の底堅さとインフレ沈静化を示す好調な結果が出たため、米国の景気後退懸念は一層後退し、週間の株価上昇率は今年最大となりました。結果、米国市場は8月に入ってからの株価下落分を完全に取り戻した形になりました。為替は、米国小売売上高の好調を受けて一時的に円安に振れるも、すぐに円高に戻し、週間ではやや円高で終わっています。米国株式市場:好調な経済指標で景気後退懸念は収まり、株価は大幅上昇8月12日(月) 米国株式市場はまちまちで終了。投資家は今後発表される消費者物価指数(CPI)などの経済指標に注目し、FRBの金融政策の見通しを見極めようとしました。ダウは反落したが、S&P 500とNASDAQは小幅に続伸しました。8月13日(火) 市場は上昇し、PPI(卸売物価指数)の伸び鈍化を受けて、FRBが9月に利下げを行うとの期待が強まりました。スターバックスの株価がCEO交代で大幅に上昇した一方で、エネルギーセクターは原油価格の下落で軟調でした。8月14日(水) S&P 500は5日連続で上昇し、NASDAQも続伸。7月のCPIの結果が市場予想を下回り、FRBの9月利下げ観測が高まりました。アルファベットは米司法省による分割検討報道を受けて下落しました。8月15日(木) 市場は大幅に続伸し、NASDAQは2%以上上昇しました。7月の小売売上高が予想を上回り、消費の堅調さが確認され、景気後退への懸念が和らぎました。ウォルマートが好調な決算を発表し、株価が大幅に上昇しました。8月16日(金) 市場は続伸し、NASDAQは7日連続で上昇しました。週間上昇率としては今年最大を記録し、ジャクソンホール会議に向けて投資家の注目が集まっています。景気後退の懸念が和らぎ、FRBの9月利下げ開始観測がさらに強まりました。CPIとPPIの結果が予想を下回ったことで、9月利下げ観測が強まる一方、小売売上高は予想を上回って景気後退懸念が緩和されたので、全体的に市場は上昇して1週間を終えました。為替市場:米国の小売売上高で円安に触れるが、すぐに戻す為替は、米国の小売売上高が好調だったことで、FRBが9月に大幅利下げをする可能性が低くなったと見られ、一時的に円安方向に動いて149円台までいきました。しかし、その後円高に戻しており、週間で見るとやや円安という水準で終わっています。こうした中、円高ショックで解消された円キャリー取引が、再度動き出す気配も見えています。今週のマーケット:ジャクソンホール会議から金融政策の見通しが出るか今週(2024/8/19-8/23)は、失業保険申請件数以外は大きな指標の発表はありませんが、22日からジャクソンホール会議があるので、そこでFRB高官から今後の金融政策に関する発言が出るかに注目です。また、最近調子の悪いFANG+銘柄のSnowflake決算も控えています。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

米国の景気後退懸念で世界的な株安パニックが発生。その後沈静化して株価は横ばい|米国市場サマリー

米国の景気後退懸念で世界的な株安パニックが発生。その後沈静化して株価は横ばい|米国市場サマリー

先週は、米国の景気後退懸念から世界的な株安が広がり、月曜日の日経平均は歴代1位の下落幅となりました。しかし、その後ポジティブな経済指標が出てくるにつれて株価は回復し、週間で見ると横ばいで終えています。為替は、FRBが利下げを急ぐ観測が広がって円高が進みましたが、景気後退懸念が薄まるにつれて円安に戻り、こちらも週間では横ばいでした。米国株式市場:世界的なパニックが発生するも、沈静化して株価は横ばい8月5日(月) 米国株式市場は大幅に続落し、景気後退への懸念が世界市場を揺るがせ、投資家がリスク資産からの逃避を図りました。Appleの株価が大幅に下落し、著名投資家ウォーレン・バフェットが率いるBerkshire HathawayがApple株の保有を半減させたことが影響しました。これにより、NASDAQとS&P 500は3日連続の下落となり、5月上旬以来の安値を記録しました。主要なハイテク株が軒並み下落し、投資家の不安を示すVIXも上昇しました。8月6日(火) 市場は反発し、NASDAQとS&P 500が1%上昇しました。FRBの当局者が、7月の雇用統計が弱い内容だったものの、景気後退の懸念が過剰であると示唆したことが背景にあります。この発言を受け、景気後退への不安が和らぎ、前日の大幅な下げから反発しました。特にNVIDIAの株価が約4%上昇し、市場を牽引しました。8月7日(水) 市場は再び反落し、NASDAQは1%下落しました。午後に実施された米10年債の入札に対する需要が低調だったことが投資家の不安を煽り、ハイテク株が大きく売られました。Walt Disneyは、テーマパーク事業の需要が今後数四半期で鈍化するとの見通しを示したことで、4.5%下落しました。8月8日(木) 市場は急反発し、NASDAQとS&P 500は大きく上昇しました。労働省が発表した週間新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、労働市場の急速な冷え込みを巡る懸念が和らいだためです。Eli Lillyの株価は、肥満症治療薬の売上高が好調で、通期利益見通しを引き上げたことから9.5%上昇しました。8月9日(金) 市場は続伸し、情報技術セクターが上昇を牽引しました。NASDAQは再び上昇し、週初の急落からほぼ横ばいに戻りました。VIXは低下し、投資家心理が改善しましたが、来週発表予定の消費者物価指数(CPI)と小売売上高を控え、慎重な姿勢も見られました。ゲームソフト大手のTake-Two Interactive Softwareは、2026年度と2027年度の成長予測を発表し、4.4%上昇しました。月曜日には日経平均も歴代1位の下落幅を記録し、世界市場全体が景気後退不安から株安になりましたが、その後米国の景気後退懸念は過剰だと示す材料が出てきたことを受けて持ち直しました。株価としては週間で見るとほぼ横ばいとなりました(月曜の開場前取引で5%ほど下落していたので、月曜の開場から見ると大きくプラス)。月曜のISM非製造業景気指数は予想を上回り、木曜の新規失業保険申請件数は予想を下回ったことが大きな回復材料になった形です。為替市場:景気後退懸念に合わせて円高・円安に揺れる為替は、月曜日に景気後退懸念からFRBが利下げを急ぐとの見通しが出て円高が進みましたが、懸念が緩和されるにつれ円安に戻し、週間で見るとほぼ横ばいで終わりました。為替の急変動に伴い、世界全体のキャリートレードのポジションは大きく解消したと見られています。今週のマーケット:CPIと小売売上高に注目今週(2024/8/12-8/16)は、景気後退懸念に影響する経済指標として、CPIと小売売上高に注目が集まります。これ以外にもPPIやニューヨーク連銀の景気指数もあるので、マーケットの不安が払拭し切っていない中、株価変動の材料が多い1週間になりそうです。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

【米国市場サマリー】米国景気後退懸念で株式市場は全面安。日銀の追加利上げで円高進行

【米国市場サマリー】米国景気後退懸念で株式市場は全面安。日銀の追加利上げで円高進行

先週は、一時的に半導体市況の回復期待から株価が上昇するも、弱い経済指標から景気後退に対する恐れが広がり、市場は全面安で調整局面入りしました。M7決算はMetaとAppleは良かったものの、Microsoftはガイダンスが弱く、Amazonは業績が未達で決算後に株価が下落しました。為替は、日銀がサプライズで追加利上げを決定したことから急速な円高が進み、ドル円は146円台になりました。先週に引き続き、株安と円高で厳しい1週間となりましたが、これは市場で定期的に生じる調整局面なので、長期目線での投資行動の必要性を以下記事にまとめています。米国株式市場:弱い経済指標から景気後退懸念が広がり急速下落7月29日(月) 不安定な取引の中、S&P 500が小幅高で終了しました。ハイテク企業の決算発表やFOMCを週内に控え、様子見ムードが強まりました。投資家は大型ハイテク株の魅力と循環相場の持続性を見極めようとしています。Teslaの上昇により一般消費財セクターが大きく上昇し、McDonald’sもセットメニューの人気で株価が上昇しました。一方、暗号資産関連銘柄は不安定な値動きを示しました。7月30日(火) 米国株式市場はS&P 500とNASDAQが下落しました。ハイテク企業の決算を控え、半導体関連株と大型株が下げました。Microsoftはクラウドサービスの伸びが予想に届かず、NVIDIAは7.04%急落しました。米労働省の雇用動態調査が堅調な労働市場を示した一方、P&Gは予想を下回る決算で株価が下落しました。CrowdStrikeはシステム障害に関する補償問題で株価が下落しました。7月31日(水) 米国株式市場は上昇し、S&P 500とNASDAQが大幅な上昇率を記録しました。半導体関連株が買われ、エヌビディアは13%急伸しました。FOMCは金利を据え置き、9月の利下げを示唆しました。ADPの雇用報告が予想を下回る結果となり、労働市場の逼迫が緩和されました。7月全体ではS&P 500が1.1%、ダウが4.4%上昇しましたが、NASDAQは0.8%下落しました。8月1日(木) 米国株式市場は急反落し、主要3指数が大幅下落しました。ISMの製造業景気指数が低水準となり、FRBの利下げ遅れへの懸念が高まりました。メタは良好な決算で上昇しましたが、AmazonとAppleは下落しました。半導体銘柄が広範に売られ、フィラデルフィア半導体指数は大幅に下落しました。モデルナはワクチンの売上高見通しを下方修正し、急落しました。8月2日(金) 米国株式市場は大幅続落し、低調な雇用統計が景気の急速な減速を示唆しました。ダウは600ドル超安、NASDAQは調整局面入りしました。7月の雇用統計は予想を大幅に下回り、失業率が上昇しました。市場はFRBが9月に0.5%の利下げを行う確率を69.5%と見込んでいます。AmazonとIntelの下落が市場を圧迫しましたが、AppleはiPhoneの売上高が予想を上回り株価が上昇しました。恐怖指数VIXは高水準となりました。結果として、週の前半は半導体市況への回復期待から株価は上がりましたが、後半にかけて弱い経済指標から景気後退に対する恐れが広がり、市場は全面安で調整局面入りしました。M7決算はMetaとAppleは良かったものの、Microsoftはガイダンスが弱く、Amazonは業績が未達で決算後に株価が下落しました。FRBパウエル議長は9月の利下げを検討できるとコメントしましたが、市況の悪化から利下げ幅の拡大を市場は期待しています。今週決算のあった主要銘柄のサマリー記事はこちらから。為替市場:日銀のサプライズ追加利上げで急速に円高が進む為替は、7月30−31日の日銀金融政策決定会合で、日銀が追加利上げを決定したことが市場には大きなサプライズとなり、急速に円高が進みました。さらなる利上げが年内に行われる可能性も示唆されているので、より円高圧力がかかる環境になっています。これに伴い、日本の株式市場も円高と米国景気後退を懸念して、大幅に下落しており、日経平均は米国株式よりも大きな下落となりました。今週のマーケット:経済指標と景気後退懸念の広がりに注目今週(2024/8/5-8/9)は、経済指標で非製造業景気指数と失業保険申請数があり、景気後退に敏感な市場環境の中では注目です。また、現在の懸念が追加の企業業績等のニュースでさらに広がるのか、株価が反発するのか、注目が集まります。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_invest

日米金融政策は転換点。大型テクノロジー銘柄に資金は回帰するか

日米金融政策は転換点。大型テクノロジー銘柄に資金は回帰するか

7月31日のマーケットは、ドル円が1.7%円高に振れて149円台になる一方、NASDAQは2.6%の大幅上昇となり、7月全体を象徴するような大きく揺れる相場でした。本記事では、今後を占う大きな材料の出てきた7月30−31日の市場動向をまとめています。日銀利上げとFRB利下げで日米金利差縮小が決定的に日銀はサプライズでの追加利上げを実施日銀は7月30-31日の金融政策決定会合で短期金利目標を0.25%に引き上げ、早期の利上げとして市場にサプライズを与えました。結果、会合前に155円台だったドル円は、2日間で149円台まで円高に急伸しています。日銀の金融政策についてはこちらの記事もご覧ください。FRBは9月利下げ可能性に言及し、市場はほぼ織り込み7月FOMCの結果としては金利据え置きとなりましたが、これは市場予想通りでした。注目されたのはFOMC後のFRBパウエル議長会見ですが、「早ければ9月に利下げの可能性」という発言が出たことから、市場は9月利下げに対する確信を高めることになりました。9月までの経済指標の結果が最終的な利下げ判断につながることになりますが、FOMC直前に発表されたADP雇用統計は下振れ(=雇用者数が伸びていないので物価や景気にはマイナスの影響)しており、このタイミングの材料としては利下げにポジティブなものが出ています。大型テクノロジー株は半導体の好材料で少し回復AMD好決算とMicrosoftの設備投資から半導体市況の見通しが改善7月30日のMicrosoft決算で、MicrosoftがAI向けのインフラ投資を増額するとの計画を発表したことで、Microsoftを大口顧客とするNVIDIAの株価は12%以上上昇しました。また、31日に決算発表したAMDも、データセンター部門が予想を超える売上結果となり、前年同期比で115%の成長となったことから、半導体・AI関連銘柄全般が大きく上昇しました。M7決算は現状Metaのみ好調先週のTeslaとAlphabet決算が期待外れとなり、NASDAQに2年ぶりの大幅下落をもたらすトリガーとなりました。今週はMicrosoftとMetaが31日までに決算を終え、AppleとAmazonの決算も控えています。Microsoftの決算はクラウド部門の成長見通しが従来より1-2%低く出されたため、四半期の決算結果自体は良かったものの、単体としては期待外れになりました。しかし、前述のようにAIインフラに対する投資の言及があったため、市場全体に対してはポジティブな材料となっています。Metaの決算は、今期のM7決算としては初めて市場の期待を超えてきました。四半期の結果は予想を上回り、前年同期比22%成長する広告ビジネスでシェアを伸ばしている点や、レイオフによって利益率の改善効果が出ている点が評価され、決算後の時間外取引で株価は5%程度上昇しています。また、AIに対する投資の増額も発表しており、前日のMicrosoft決算と同様にこの内容が半導体銘柄の株価に影響を与える可能性もあります。

【米国市場サマリー】TeslaとAlphabet決算後、株式市場と為替市場は大きく荒れる

【米国市場サマリー】TeslaとAlphabet決算後、株式市場と為替市場は大きく荒れる

先週は、TeslaとAlphabetの決算が悪かったことから、大型テクノロジー株が大幅下落し、7月24日のS&P500とNASDAQは1日の下落幅としては2022年以来の大幅下落でした。資金は引き続きテクノロジー以外のセクターと小型株に環流しつつ、大型テクノロジー株も下落後の反発上昇が見られています。為替は、日銀の利上げ期待と米国株式市場の不確実性増加に伴う円キャリー取引の巻き戻しにより、急速な円高が進みました。株安と円高で日本の個人投資家には厳しい1週間となりましたが、相場下落時のアクションについては以下記事もご覧ください。米国株式市場:TeslaとAlphabet決算後に大型テクノロジー株が大幅下落7月22日(月) 市場は大型グロース株への資金回帰により反発し、主要株価指数が上昇しました。Alphabet、Meta Platforms、Teslaなどが軒並み上昇し、NVIDIAも4.8%上昇しました。情報技術セクターが2%高となり、反発を牽引しました。サイバーセキュリティー企業CrowdStrikeはシステム障害により13.5%急落しました。7月23日(火) 市場はTeslaとAlphabetの決算を控えて小反落しました。Teslaは納入台数が予想を上回り、売上高が増加したものの、決算発表前に2%安で引けました。Alphabetはデジタル広告の売上増加で売上高が14%増加しましたが、0.1%高にとどまりました。UPSは利益が市場予想を下回り12.1%急落しましたが、Spotifyは過去最高の利益を発表し12%上昇しました。7月24日(水) 市場はTeslaとAlphabetの四半期決算が低調だったことで大幅下落し、S&P 500とNASDAQは数週間ぶりの安値に沈みました。Teslaは12.3%、Alphabetは5%それぞれ下落しました。主要セクターのうち情報技術が4.1%下落し、最大の下げを記録しました。7月25日(木) 市場は不安定な取引の中で下落しましたが、ダウ工業株30種は第2四半期のGDP成長が予想を上回ったことで上昇しました。小型株も上昇し、Russell 2000指数は1.3%高となりました。Alphabetは3.1%下落し、Teslaは反発しました。IBMは第2四半期売上高が予想を上回り4.3%上昇しました。7月26日(金) 市場は主要3指数が上昇して終了しました。大型ハイテク株が買い戻され、インフレ関連の経済指標でFRBによる利下げ観測が強まりました。Meta Platformsは2.7%上昇しましたが、TeslaとAlphabetはそれぞれ0.2%下落しました。6月の個人消費支出(PCE)価格指数が前年比2.5%上昇し、インフレが鈍化していることが確認されました。結果として、TeslaとAlphabetの決算が期待外れだったことから、大型テクノロジー株を中心に株価は大きく下がり、24日にはS&P500とNASDAQが1日としては2022年ぶりの大幅下落となりました。一方、引き続き「テクノロジー以外の大型株と小型株への資金環流」トレンドは継続しつつ、週の頭と末には反発上昇もあったため、週間では先週より下落幅は広がりませんでした。今週決算のあった主要銘柄のサマリー記事はこちらから。為替市場:米国株式市場の不確実性が円キャリーを巻き戻して円高へ為替は、今週1週間で大幅に円高が進みました。日銀の利上げによる日米金利差の縮小期待もありますが、米国市場が不安定になることで円キャリー取引(金利の低い円を借りて米国で投資すること)のポジションが縮小したことが、足下の円高の大きな要因となっています。来週のFOMCと日銀の金融政策決定会合で追加材料が出てきますが、日銀が早期に利上げする可能性は低いと見られているので、利上げ期待が萎むと円高傾向も一時的なものに終わる可能性があります。今週のマーケット:M7決算と日米の金融政策会合が今後の市場を占う今週(2024/7/29-8/2)は、M7銘柄のMeta, Microdoft, Apple, Amazonの決算があり、さらにはFOMCと日銀の金融政策決定会合があります。今後の株価とドル円水準に大きな影響を与えるニュースになるので、注目です。ブルーモの公式Xでも決算や指標の速報をお届けするので、興味ある方はフォローしてみてください。https://x.com/Bloomo_investMicrosoftとMetaの決算見どころはこちらから